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ブロードウェイミュージカル『レント』来日公演2018 とMETライブビューイング『ラ・ボエーム』リバイバル上映のプレゼントキャンペーンを実施

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ブロードウェイミュージカル『レント』来日公演2018 が、2018年8月1日(水)~8月12日(日)まで東急シアターオーブにて上演される。公演を記念して、東劇(東銀座)にて8月4日(土)~10月5日(金)にリバイバル上映が行われるMETライブビューイング『ラ・ボエーム』とのタイアップ企画として、再びプレゼントキャンペーンの実施が決定した。

19世紀のパリの学生街 カルチェ・ラタンを舞台にボヘミアンな芸術家たちの青春を描いたオペラ『ラ・ボエーム』。その『ラ・ボエーム』のストーリーをベースに、20世紀末のニューヨーク、イーストヴィレッジへ設定を変え、エイズ、ドラッグ、同性愛、友の死……様々な問題を抱えながらも夢を諦めず懸命に生きる若者たちの姿を描いたブロードウェイミュージカルが『RENT』だ。

本公演を語る上で『ラ・ボエーム』の存在は欠かすことはできず、貧しい若者たちが寒さをしのぐために暖炉で台本を燃やす場面や、大家が家賃(Rent)を取立てに来るシーン、ロウソクの火を借りに来たミミとロジャー(ロドルフォ)の手が触れ合う出会いの場面、「カフェ・ライフ」(カフェ・モミュス)での活気に満ちた若者たちの大騒ぎなど……『RENT』には『ラ・ボエーム』へのオマージュが溢れている。RENTの名曲「Seasons of Love」の歌詞にも、『ラ・ボエーム』の恋人たちの姿が重なる。

本公演の生みの親、ジョナサン・ラーソンがどのようにRENTを創り上げたのか……『ラ・ボエーム』をみることでさらにジョナサンの想いやメッセージを深く知ることができる。

 

時代を超えて、人々の心を揺さぶる若者たちの青春の光と影、愛と死の物語をぜひこの機会にオペラとミュージカルの両方で味わってみよう。

プレゼントキャンペーン

■東劇(東銀座)にて8月4日(土)~10月5日(金)までのMETライブビューイングアンコール上映作品(全27作品対象)をご鑑賞時に、『レント』来日公演の購入済みチケット(またはそのチケットの半券)をご提示いただくと、もれなく、ポップコーンをプレゼント。

■『レント』来日公演のチケットをお買い求めの上、来日公演ご観劇日当日にMETライブビューイングアンコール上映作品(全27作品対象)の鑑賞済み座席指定券半券を公演会場にお持ちいただくと、先着200名様に『レント』オリジナルクリアファイルをプレゼント。


山田孝之と石丸幹二がW主演、福田雄一が演出・上演台本を務める、ブロードウェイミュージカル『ペテン師と詐欺師』の上演が2019年に決定!

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福田雄一が演出・上演台本を手がけ、山田孝之と石丸幹二のW主演が実現したブロードウェイミュージカル『ペテン師と詐欺師』が、2019年9月に新橋演舞場にて上演されることが決定した。

本ミュージカルの演出・上演台本を行うのはテレビドラマの脚本・演出や映画監督としてヒット作を連発し、数多くの舞台でもコメディ作品やミュージカルで人気を博している福田雄一。そして、W主演のひとりでもある山田孝之にとって初舞台・初ミュージカルとなった『フル・モンティ』や、最新作『シティ・オブ・エンジェルズ』や、映像では「勇者ヨシヒコ」シリーズなどで手で組み、福田雄一との相性の良さを魅せているが、本作はその大ヒットコンビに、ミュージカル界を代表する俳優・石丸幹二を迎え、新たな『ペテン師と詐欺師』が生まれる。

福田雄一

福田雄一

山田孝之

山田孝之

石丸幹二

石丸幹二

新橋演舞場初出演の山田と、俳優デビューの地・新橋演舞場に29年ぶりに帰ってくる石丸。それぞれのフィールドで才能を発揮している二人の夢の初共演にしてW主演は、いったいどんなものになるのだろうか。二人の初共演に加え、キャストの魅力を引き出すことに定評のある福田雄一が彼らを中心にブロードウェイ・ミュージカルコメディをどう演出するのか。2019年9月、絶対見逃せない騙し合いが開演する。

本ミュージカルは2005年にブロードウェイでミュージカル化され、トニー賞で10部門11ノミネート、ミュージカル主演男優賞を受賞するなど、話題となったコメディ。耳馴染みの良い音楽とどんでん返しのラストシーンで大好評を得た作品だ。1988年にスティーブ・マーティンのフレディとマイケル・ケインのローレンスで、ハリウッドで映画化された『ペテン師と詐欺師 だまされてリビエラ』を原作としている。

【ストーリー】
フレディ・ベンソン(山田孝之)は若く女性にもてるがケチな手口で稼ぐアメリカ人詐欺師。彼は、世界中の大金持ちが訪れる高級リゾート地・南仏リヴィエラへ“仕事”をしようと訪ねてきた。
しかしそこですでに詐欺師として稼いでいたのは凄腕の詐欺師ローレンス・ジェイムソン(石丸幹二)。この地で忠実な相棒の警察長アンドレ(岸祐二)と共に、ダンディな容姿と洗練された物腰や巧みな話術で大金持ちの未亡人ミュリエル(保坂知寿)をはじめとする富豪の女性たちを騙しては大金を稼ぎ、優雅な日々を送っていた。
ローレンスはアンドレから“ジャッカル”と名乗る若いアメリカ人詐欺師が現れ縄張りを荒らしていると助言を受けるが、たまたま乗り合わせた電車の中で、フレディが噂の“ジャッカル”だと察する。一方ひょんなことからフレディはローレンスの正体を詐欺師と知り、彼の詐欺師としての才能にほれ込んで強引に彼に弟子入りする。
フレディとローレンスはさっそく協力して石油王の娘のジョリーン(大和田美帆)を騙すことに成功するが、詐欺師同士、縄張りをめぐって次第に敵対するようになり、どちらか勝負に負けたほうがリヴィエラを去るという条件で詐欺の対決をすることになる。
狙う獲物は見るからに純情で育ちの良いアメリカ人旅行者のクリスティーン(宮澤エマ)。二人は彼女から先に5万ドル巻き上げたほうが勝ちという勝負にでる。
才気あふれる若手詐欺師と優雅なベテラン詐欺師との、騙し騙される勝負の結末は?!

 
演出・上演台本 福田雄一コメント

世界一好きな俳優、スティーブ・マーティンの作品ということもあり、原作映画は僕にとってコメディのお手本のようなものです。今回、その役を山田孝之がやるとなれば、まさに鬼に金棒! そしてなんと! ここに石丸幹二さんが乗って頂けるとは! しかも、新橋演舞場! 光栄を通り越して、なんか、もう、おかしなテンションになってます。他にもコメディを作るのに最高のメンバーがお揃い頂き、今から稽古が楽しみです。

山田孝之 コメント

母さん! 石丸幹二さんと共演です! こんな舞台ど素人な僕が石丸幹二さんと共演です! めちゃくちゃ嬉しいです! でも死ぬほど緊張します! でも産んでくれてありがとうございます! とにかく頑張ってとにかく楽しみたいと思います! そして観劇してくれるみなさんを死ぬほど楽しませたいと思います! 楽しみすぎて何かが産まれてしまうほど満足させた後に死なない程度に産まれてきたよくわからなくなってきましたわーい!

石丸幹二 コメント

かつてブロードウェイで大いに楽しんだ『ペテン師と詐欺師』。まさか自身が演じることになろうとは。定評ある福田監督&山田孝之さんコンビの作品に参加できる巡り合わせに感謝しつつ、久しぶりのコメディーを今から心待ちにしている。まずは、南仏のリヴィエラに下見に行きたい気分だ。

『ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ』でホストを務める関根麻里が語るディズニー愛。「魔法にかかりっぱなしの人生です」

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2019年1月31日と2月1日、『ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ』が日本に初上陸する。アメリカ・ボストンのボストン・シンフォニー・ホールやイギリスのロンドン・ロイヤル・アルバート・ホールで上演され、人気を博したコンサートが初来日を果たす。ブロードウェイのディズニー・ミュージカルでメインキャストを務めたミュージカルスター4人により、 「Beauty and the Beast」(『美女と野獣』より)、「Hakuna Matata(『ライオンキング』より」、「A Whole New World」(『アラジン』より)、「Part of Your World(『リトルマーメイド』より)、「Supercalifragilisticexpealidocious」(『メリーポピンズ』より)ほか、ミュージカル作品のみに登場する名曲も披露される。

ホストを務めるのは関根麻里。自他共に認める、熱いディズニーファンである関根に話を聞いた。

(c)Disney ※写真は、2016年ロンドン公演より

(c)Disney ※写真は、2016年ロンドン公演より

ーーホスト役として出演が決まった時はどう思われましたか。

少しでも関わることができるなんて、光栄としか言いようがありません。 ひとりでも多くの方にディズニーの魅力を届けることができたらいいなと思いました。実際にブロードウェイで活躍されている、しかもオリジナルキャストが来日して歌ってくださるとは、なんて貴重な機会でしょう! 一夜でディズニーの名曲の数々を一度に聞くことができる。絶対に新たな発見や気づきがあると思います。初心者の方にはディズニー・デビュー作品としてぴったりですし、通の方はたまらないはず。どんな方でもお楽しみいただけると思います。

ーー関根さんはディズニーの大ファンとか。ディズニー愛を語ってください!

我が家は父母、私、娘と、三世代でディズニーが大好き。私は物心ついた時からVHSでディズニーアニメを見て育ちました。『白雪姫』『ダンボ』『ピノキオ』『ピーターパン』から始まり、『バンビ』『眠れる森の美女』『シンデレラ』『ジャングルブック』など。ドナルドやミッキー、プルートなどの短編のカートゥーンも見ましたね。同時に、ディズニーのパークやリゾートもよく家族で訪れました。

少し大きくなって、『リトルマーメイド』『アラジン』『美女と野獣』『ライオンキング』などは映画館で見ましたね。映画には映像の美しさ、音楽とストーリー、キャラクターの素晴らしさが詰まっており、どの世代が見ても心に響く普遍的なメッセージが入っています。子供の頃に見た映画を大人になっても見直すと、違うメッセージを感じ取ることができたり、違うキャラクターに感情移入したり。愛についても、家族の愛、男女の愛、友情など幅広く、作品や時代によって描き方が変わります。その上、必ずクスッと笑えるポイントがあって、私はずーっと心を鷲掴みにされてきました(笑)。今も魔法にかかっている状態です。

アルトン・フィッツジェラルド・ホワイト&ジョシュ・ストリックランド (c)Disney ※写真は、2016年ロンドン公演より

アルトン・フィッツジェラルド・ホワイト&ジョシュ・ストリックランド (c)Disney ※写真は、2016年ロンドン公演より

――2歳の娘さんも、ディズニーに馴染んでいらっしゃる?

はい。1歳の時、劇団四季『ライオンキング』を見たんです。私が18周年のプレゼンターとして花束贈呈をした際、娘も声をかけていただいて。まだ早いかな?と思いましたが、親子観劇室があるというので挑戦してみました。すると、娘はものすごくよく見てくれて。出てくる動物を全て「ワンワン!」と呼びながら(笑)。「サークル・オブ・ライフ」が印象に残ったのか、この観劇をきっかけに娘はライオンのことを「あー」と呼ぶようになりました(笑)。そこで『ライオンキング』のブルーレイを買って家で見て、20年以上前に実家で買ったCDを何度聞いたことか。公演パンフレットも繰り返し読んだので、ボロボロになってテープで貼ったくらいです。

次に娘がハマったのは、実写版の映画『美女と野獣』。当時、1歳半過ぎでビーストもリアルだし、大丈夫かな?と思ったのですが、ママズクラブシアターという赤ちゃんと映画を見れる回に行ったら、ものすごく集中して見ていました。映画に出るものを覚えて、時計、キャンドル、バラを見ると「ビースト」と呼び、ベルが出てくると「ママ」と呼んでくれるんですよ(笑)。

関根麻里

関根麻里

――可愛いですね! 関根さんは、アメリカでミュージカルの舞台をご覧になったことはありますか。

はい。私は、ボストンに留学している時、ちょうど『ライオンキング』の全米ツアーが始まり、初めてボストンにやってくる!と街全体が大盛り上がりでした。春公演のチケットが冬に発売されて、私は極寒の中、朝5時に並びに行きました。すると、すでに長蛇の列! 待っている間、プロモーションでコーヒーやドーナツが配られ、前後の方とお話ししたり、並ぶこと自体が楽しかったです。特集が組まれていたので、どんな公演かは想像ついたのですが、実際に観劇したら、動物たちが列を作って後方から登場し、生演奏をバックにした歌の熱さにシビれました! 想像を軽く超えて、生で体感する素晴らしさはもう衝撃でした。後日、もう一度見たくなり、安いラッシュチケットを買って見たくらいです。

ニューヨークに遊びに行った際には、ブロードウェイで『アイーダ』と『美女と野獣』を見ました。やはり、音圧がすごいんですよ。オーケストラの生演奏とキャストによる生歌は、音が厚くてよく響く。ほんと、聞き入ってしまいました。今も忘れられない……。見事に魔法にかかりましたね。

また『ライオンキング』のバックステージツアーに参加して、舞台裏で扮装のお面を手にとって触ったり、大道具小道具の収納を見たり。ブロードウェイのツアーに参加した際はアンダースタディのキャストに会うことができて、「ムーラン」の曲をその場で歌ってくださり感動しました。

アシュリー・ブラウン (c)Disney ※写真は、2016年ロンドン公演より

アシュリー・ブラウン (c)Disney ※写真は、2016年ロンドン公演より

ーーディズニー作品はなぜこれほどまでに、私たちを魅了すると思いますか。

物語を伝えていきたいというウォルト・ディズニーさんの意思が、何世代にもわたって受け継がれているからだと思います。そこに夢、魔法、イマジネーションが詰め込まれ、その世界に触れた人は魔法にかかってしまう。私もずっと魔法にかけられっぱなしです。もちろん、作品に込められたメッセージの強さも魅力です。

ーー人生を変えた作品はありますか。

『美女と野獣』のベルには感情移入しました。ベルが一風変わった父親を持っているからですかね?(笑)。あと、ビーストがすごくカッコよく見えて、最後、王子様に変身して人間の姿に戻ると、あれ?と思ったり。王子様も素敵なのに、ビーストがカッコよすぎちゃって! 私はチップが大好きで、小3の時に買ったチップのプラスチックのコップをずっと歯磨き用に使っていて、入院した時もそのコップを心の拠り所として持っていきました。今もまだ実家にあります。大人になって、陶器バージョンであるポット夫人とチップのティーポットセットを手に入れて、家に飾っています。

またポカホンタスも大好きで、小5のハロウィンでは麻袋で衣装を作り、石のネックレスをつけて仮装。ピアノの発表会では、「カラーズ・オブ・ザ・ウィンド」を弾きました。ベルの次はポカホンタスになったつもりでした(笑)。

今は娘が日替わりプリンセス状態(笑)。アリエル、ベル、オーロラ、ラプンツェル、メリダなど日々変わります。ちなみに今日の娘はソフィア。私の子供時代にはいなかったキャラクターですね。3歳の誕生日には、「ディズニーランドでビビディ・バビディ・ブーしたい(ビビディ・バビディ・ブティックでプリンセスに変身。3歳より可能)」と毎日言っています。

「Beauty and the Beast」 (c)Disney ※写真は、2016年ロンドン公演より

「Beauty and the Beast」 (c)Disney ※写真は、2016年ロンドン公演より

ーー今回、『メリー・ポピンズ』でメリーポピンズ役のオリジナルキャストを務めたアシュリー・ブラウン、『ターザン」でターザン役のオリジナルキャストであるジョシュ・ストリックランド、『ライオンキング』のムファサ役で最多上演数を誇るアルトン・フィッツジェラルド・ホワイト、『ライオンキング』ナラ役として活躍したキシー・シモンズが来日。贅沢なコンサートになりそうですね。

俳優の皆さんは歌唱力抜群ですし、歌をキャラクターになり切って表現される力もお持ちです。その表現力が見どころ、聞きどころになるはず。特にオリジナルキャストはその役を作り上げたご本人ですから、必見です。

何より、わざわざニューヨークに行かなくても、本場の歌声を聞けるのですから、本当にラッキー。だって、ニューヨークに行くことって大変じゃないですか。まずスケジュールを調整し、休みを取って、最短3日は必要。その上、向こうでいくつもの作品を見るとなると、1日では到底足りません。しかも人気作品はチケットが入手できるかわからないし、すでに上演されていない作品もあります。それが一晩でまとめて楽しめてしまうのですから、なんてお得でしょう!(笑)。本当にチャンスです。私も早く1月、2月が来ないかなぁと楽しみにしています。

取材・文=三浦真紀

『ウィキッド』のシュワルツと『アベニューQ』OBCのタータグリアが来日!~船上ミュージカル『ザ・シークレット・シルク』上演記念イベントレポート~

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船上ミュージカル『ザ・シークレット・シルク』 (撮影:安藤光夫)

船上ミュージカル『ザ・シークレット・シルク』 (撮影:安藤光夫)

外国客船による日本発着クルーズ送客実績ナンバー1を誇る豪華客船、ダイアモンド・プリンセス。ラグジュアリーな“客室”、世界各国の料理が味わえる“美食”、フィットネスやスパなどの“施設”と並んで呼び物のひとつとなっているのが、毎晩さまざまなエンターテインメントが日替わりで上演される“アクテビティ体験”だ。その演目のひとつである『ザ・シークレット・シルク』は、あの『ウィキッド』『ピピン』の作詞作曲家、スティーヴン・シュワルツがプロデュースしたミュージカル。2018年10月31日、横浜港に停泊中だった同船内のプリンセス・シアターにて「プリンセス・クルーズ『ザ・シークレット・シルク』日本上演記念イベント」が開催され、同作が上演されたほか、シュワルツらによるトークセッションが行われた。

豪華客船 ダイヤモンド・プリンセス (撮影:安藤光夫)

豪華客船 ダイヤモンド・プリンセス (撮影:安藤光夫)

プリンセス・シアター (撮影:安藤光夫)

プリンセス・シアター (撮影:安藤光夫)

タータグリア版「鶴の恩返し」

イベントの開始を告げたのは、シュワルツや船長、そして『ザ・シークレット・シルク』の演出を務めたジョン・タータグリアら5人によるテープカット。タータグリアと言えば、2004年のトニー賞でシュワルツの『ウィキッド』と熾烈な争いを繰り広げた末に作品賞を手にしたミュージカル、『アベニューQ』のオリジナルキャスト(プリンストン/ロッド役)だ。世紀の番狂わせとも言われる結果だっただけに、こちらとしてはつい“因縁の間柄”と勘繰りたくなるが、二人はいたって親しげ。そのあたりの真相は、このあとのトークセッションで明らかとなる。

『ザ・シークレット・シルク』テープ・カット

『ザ・シークレット・シルク』テープ・カット

続いてお披露目された『ザ・シークレット・シルク』は、日本の民話「鶴の恩返し」をモチーフに、タータグリアが大胆な脚色を加えたミュージカル。セリーヌ・ディオンやクリスティーナ・アギレラら、さまざまなアーティストの既存曲を中心に構成された、いわゆるカタログミュージカルの形式をとっているため親しみやすく、またパペットやビジュアル・エフェクトを多用した演出も楽しい。

『ザ・シークレット・シルク』 (撮影:安藤光夫)

『ザ・シークレット・シルク』 (撮影:安藤光夫)

『ザ・シークレット・シルク』 (撮影:安藤光夫)

『ザ・シークレット・シルク』 (撮影:安藤光夫)

『ザ・シークレット・シルク』 (撮影:安藤光夫)

『ザ・シークレット・シルク』 (撮影:安藤光夫)

『ザ・シークレット・シルク』 (撮影:安藤光夫)

『ザ・シークレット・シルク』 (撮影:安藤光夫)

シュワルツとタータグリアに加え、多数のブロードウェイ出演歴を誇るシャノン・ルイスが振付を担当するなど、クリエイティブ陣はブロードウェイと地続き。キャストのレベルも上々で、ここで研鑽を積んで陸のミュージカルに進出する例も少なくないのだろうと思わされた(実際、来日公演のキャストプロフィールを眺めていると、過去の出演作としてクルーズ船内ミュージカルはよくクレジットされている)。

『ザ・シークレット・シルク』 (撮影:安藤光夫)

『ザ・シークレット・シルク』 (撮影:安藤光夫)

『ザ・シークレット・シルク』 (撮影:安藤光夫)

『ザ・シークレット・シルク』 (撮影:安藤光夫)

『ザ・シークレット・シルク』 (撮影:安藤光夫)

『ザ・シークレット・シルク』 (撮影:安藤光夫)

700席を超える本格的な船内劇場で、ふっかふかの椅子に座って1時間弱のミュージカルを鑑賞したあとは、多彩なメンバーによるトークセッションタイム。スペシャルゲストの浅野ゆう子、鶴にちなんだアート作品を披露した美術作家の小野川直樹、プリンセス・クルーズ初の日本人ダンサー前田奈保子らが入れ替わり立ち代わり登場してトークを繰り広げたなかから、シュワルツとタータグリアの主な発言をピックアップして、以下にお届けする。

制作陣+ダンサー前田奈保子による Q&A セッション

制作陣+ダンサー前田奈保子による Q&A セッション

浅野ゆう子と制作陣によるトークセッション (撮影:安藤光夫)

浅野ゆう子と制作陣によるトークセッション (撮影:安藤光夫)

美術作家 小野川直樹と女優 浅野ゆう子によるトーク

美術作家 小野川直樹と女優 浅野ゆう子によるトーク

実は15年来の仲良しだった!

――日本での初公演を迎えた、今の率直なお気持ちは?

タータグリア とても光栄に思っています。(他国発着船での初演を経て)日本にこの作品を持ってこられたことは、僕たちの誇りです。

シュワルツ プリンセス・クルーズのための作品を創らないか、とジョンに持ちかけた時から、アジアにおいてクルーズに対する興味が高まっていることは分かっていました。ですから、ジョンが「鶴の恩返し」を見つけてきた時はとても興奮しましたし、こうしてようやくアジアの観客の前で披露できた今は、家に帰ってきたような気持ちです。

スティーヴン・シュワルツ

スティーヴン・シュワルツ

――今作の創作過程と、船上ミュージカルを手がけられることになったそもそもの経緯についてお聞かせください。

シュワルツ 数年前にプリンセス・クルーズから、かつてない新しくてハイレベルな船内ミュージカルを創りたい、ということでアプローチされました。それ以来、この『ザ・シークレット・シルク』が3作目のパートナーシップ作品となります。毎回、ブロードウェイのトップクリエイターたちとプリンセス・クルーズ側からの多大なサポートを受けながら創作しており、今回は友人であるジョン・タータグリアを頼ったというわけです。

タータグリア スティーヴンと久々に会ってランチをしている時に、プリンセス・クルーズでのミュージカル創作に興味がないか尋ねられ、すぐにイエスと答えました。最終的にアジア発着船で上演される作品ということで、スティーヴンはその時から、アジアの昔話をモチーフにしてはどうかと。彼のアイデアを元に、昔話を探して「鶴の恩返し」に辿り着き、道徳性を持ったラブストーリーへと仕上げていきました。

(左から)ジョン・タータグリア、スティーヴン・シュワルツ (撮影:安藤光夫)

(左から)ジョン・タータグリア、スティーヴン・シュワルツ (撮影:安藤光夫)

――なぜ「鶴の恩返し」だったのでしょうか。

タータグリア 僕は劇場に行って、感動したり、変わった体験をしたり、前向きな気持ちになったりすることが大好きなんです。「鶴の恩返し」には、そのすべてがあります。最初に読んだ時からその美しさに涙が流れて、これだ!と思いました。ご覧いただいた通り、かなり脚色を加えていますが、それはよりミュージカルらしくしようと思ってのことでした。

シュワルツ パペットを多用した作品ですが、決して子どもだけに向けたものではありません。それは、ジョンに最初に声をかけた時からお願いしていたこと。ジョンはパペットを使った作品で世界的に有名で、その多くは若者向けですが、彼なら大人が観ても素晴らしい作品を創れると思ったんです。

(左から)ジョン・タータグリア、スティーヴン・シュワルツ (撮影:安藤光夫)

(左から)ジョン・タータグリア、スティーヴン・シュワルツ (撮影:安藤光夫)

――創作の過程で、お二人の意見がぶつかることもあったのではないかと思いますが…?

シュワルツ ないですね、残念ながら(笑)。

タータグリア あはは! つまらない二人だよね(笑)。

シュワルツ ずーっと仲良く創作していたよ(笑)。

囲み取材 (撮影:安藤光夫)

囲み取材 (撮影:安藤光夫)

タータグリア 演劇の創作は、要するにコラボレーションですからね。良い作品は、関わる全員がより良いものにしようと思い、すべての良いアイデアが吟味された時に初めて生まれるものだと思っています。それができるスティーヴンを僕は尊敬しているし、素晴らしいストーリーテラーである彼の意見はいつも納得のできるものばかりだったから、感謝以外の感情が湧かないんですよ。それに僕らは、元々親しかったですから。

シュワルツ そうだね。最初に会ったのは確か、『アベニューQ』がまだオフ・ブロードウェイで上演されていた時だから…もう15年くらい前になるのかな。『ウィキッド』もまだニューヨークで開幕していない頃、僕が『アベニューQ』を観に行った時以来の長い付き合いなんです。

スティーヴン・シュワルツ

スティーヴン・シュワルツ

――既存のポップス曲を中心に構成された意図と、唯一のオリジナル曲もシュワルツさんではない方が書かれている理由というのは?

タータグリア 既存曲を中心にしたのは、そのほうが親しみやすいと思ったからです。でもすべての曲は、物語を運ぶために選んだものなんですよ。また、オリジナル曲に親しみを感じてもらうことも重視していたので、バランスにはとても気を使いました。

シュワルツ プリンセス・クルーズとのパートナーシップの楽しいところは、ジョンのような才能ある友人たちと、ソングライターとしてではなく関われることなんです。彼らに創作の機会を与え、普段とは別の角度から手助けできるのは、とても新鮮で楽しい経験です。

【動画】『ザ・シークレット・シルク』日本上演記念イベントより


――4作目のパートナーシップ作品の準備がすでに始まっていると伺いましたが、そこでもタータグリアさんのようなブロードウェイスターの起用は予定されていますか?

シュワルツ まだ詳細は言えないですが、答えはイエスです。準備がちょうど始まったところで、僕たち自身とてもワクワクしています。ぜひ楽しみにしていてください。

(左から)ジョン・タータグリア、ケリー・ラヴグローヴ、スティーヴン・シュワルツ (撮影:安藤光夫)

(左から)ジョン・タータグリア、ケリー・ラヴグローヴ、スティーヴン・シュワルツ (撮影:安藤光夫)

『ザ・シークレット・シルク』出演者たちとスティーヴン・シュワルツ、ジョン・タータグリア (撮影:安藤光夫)

『ザ・シークレット・シルク』出演者たちとスティーヴン・シュワルツ、ジョン・タータグリア (撮影:安藤光夫)

取材・文=町田麻子

ジェシー・ミューラー来日!豪華俳優勢揃い『ザ・ブロードウェイ・ミュージカル・コンサート』開催決定

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ミュージカルの本場、 ニューヨーク・ブロードウェイのトップスターらによるコンサート『The Broadway Musical Concert(ザ・ブロードウェイ・ミュージカル・コンサート)』が、 2019年5月に東急シアターオーブで開催される。トニー賞の受賞やノミネートの経歴を持つ実力派を中心に、 現役で活躍する旬なスターたちが集結。 日本にいながらにして、 ブロードウェイの「今」を体感できる、 贅沢なミュージカルコンサートだ。出演は、ノーム・ルイス、ギャヴィン・クリール、ジェシー・ミューラー、アレックス・ニューウェルという豪華な顔ぶれ。

SPICE編集部として特に注目なのは、2014年に『ビューティフル』キャロル・キング役で主演しトニー賞主演女優賞を受賞したジェシー・ミューラーの来日だ。公演のセットリストが待ち遠しい。

◆ノーム・ルイス(Norm Lewis) 
『レ・ミゼラブル』25周年公演のジャベール役で好評を博し、 『オペラ座の怪人』ではブロードウェイ史上初のアフリカ系俳優によるファントム役として話題を呼んだ、 米国を代表するミュージカルスター。 2012年には『ポーギーとベス』のポーギー役でトニー賞主演男優賞にノミネートされた。 

ノーム・ルイス(Norm Lewis)

ノーム・ルイス(Norm Lewis)

◆ギャヴィン・クリール(Gavin Creel) 
2002年に『モダン・ミリー』のジミー役でブロードウェイデビューを果たし、 トニー賞主演男優賞にノミネート。 2008年にも『ヘアー』のクロード役で同賞にノミネートされた。 2017年には『ハロー・ドーリー!』のコーネリアス役で同賞助演男優賞を受賞。 “英国版トニー賞”とも言われるローレンス・オリビエ賞の受賞歴も有し、 米国のみならず英国でも高い評価を得る実力派俳優。

ギャヴィン・クリール(Gavin Creel)

ギャヴィン・クリール(Gavin Creel)

◆ジェシー・ミューラー(Jessie Mueller) 
2012年に『晴れた日に永遠が見える』のメリンダ役でトニー賞助演女優賞にノミネートされると、 2014年にはキャロル・キングの半生を描いた『ビューティフル』に主演し、 トニー賞主演女優賞を受賞。 そのほか『ウエイトレス』のジェナ役、 『回転木馬』のジュリー役で同賞にノミネートされるなど人気演目で主要キャストを務める。 

ジェシー・ミューラー(Jessie Mueller)

ジェシー・ミューラー(Jessie Mueller)

◆アレックス・ニューウェル(Alex Newell) 
オーディション番組をきっかけに、 日本でも大好評を博したドラマ『glee/グリー』に出演。 トランス・ジェンダーのウェイド“ユニーク”アダムズ役で一躍有名になった。 歌手としても活動し、 2018年のトニー賞リバイバル作品賞を受賞した『アイランド』でのアサカ役がブロードウェイデビューとなった、 いま注目の俳優。 

アレックス・ニューウェル(Alex Newell)

アレックス・ニューウェル(Alex Newell)

【新連載】ワッツ・オン・ブロードウェイ?<2019年1月編>~B'wayミュージカルガイド vol.1

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昨今、じわじわ熱くなりつつある日本ミュージカル界。テレビでも人気のミュージカル俳優をきっかけにこの世界(沼)に足を踏み入れた新規ファンの皆さんにとっては、まずは彼らが出演する日本の舞台を観るのが先決で、ブロードウェイなんて遠い世界の話かもしれない。だがミュージカルを好きになったのなら、やはり一度は本場ブロードウェイを訪れてみることをオススメする。

それにはさまざまな理由があるのだが、“究極のWキャストが楽しめる”というのは間違いなくそのひとつ。日本で大成功を収めているミュージカルの多くはブロードウェイ発(もしくは経由)であり、日本で観てから向こうで観れば、英語が分からなくても内容が分かる上に日米キャストの表現の違いを楽しむことができ、逆に日本上陸前に向こうで観れば、「いずれ日本に来た暁には誰が……」という妄想キャスティングを楽しめるというわけだ。

筆者のなかでここ数年最も日本版妄想が熱い『ハミルトン』

筆者のなかでここ数年最も日本版妄想が熱い『ハミルトン』

前置きが長くなったが、そんなわけで、ブロードウェイのミュージカル情報を定期的にお届けする連載コラムを始めてみたい。初回の今回は、ちょうど1月は新作の開幕がないこともあり、まずは2019年1月現在上演中のミュージカルを総ざらい。今シーズンの(=昨年2018年6月のトニー賞以降に開幕した)作品を「新作」、それ以前から上演中の作品を「ロングラン作品」としてひとことコメント付きで紹介する。

現在ブロードウェイで最長ロングラン記録を更新中の『オペラ座の怪人』

現在ブロードウェイで最長ロングラン記録を更新中の『オペラ座の怪人』

なお、筆者は思いっきり日本在住であり、ブロードウェイを訪れるのは年に一度ほど。よって、未見の新作については作品の各公式サイト、毎週公開されるグロス表やネット掲載の劇評などに基づいた客観的な、観たことのあるロングラン作品については独断と偏見込の主観的なコメントになっていることを予めご承知おきいただきたい。

【新作】

『The Cher Show』
米歌手シェールの半生を彼女自身の楽曲で綴る系。劇評も入場率もイマイチの様子。
https://thechershowbroadway.com/

【動画】『The Cher Show』公式チャンネルより

 

『King Kong』
あの、キングコング。やはり気になるので続いてほしいが劇評を見る限り厳しいか。
https://kingkongbroadway.com/

【動画】『キングコング』公式チャンネルより

 

『プリティ・ウーマン』
あの、プリティ・ウーマン。映画版「レミゼ」エポニーヌ役のBWデビュー作。同上。
https://prettywomanthemusical.com/

【動画】『プリティ・ウーマン』公式チャンネルより

 

『The Prom』
スタッフ陣は盤石だし各紙絶賛なのに入りはイマイチ。やはり映画原作もの強しか。
https://theprommusical.com/

【動画】『The Prom』公式チャンネルより

 

【ロングラン作品】

■日本で既に上演された/されている作品

『アラジン』
ディズニーアニメが舞台ならではの手法で表現された秀作。魔法の絨毯もスゴイ。
https://www.aladdinthemusical.com/

『ビューティフル』
キャロル・キングの半生を彼女自身の楽曲で綴る系。ロングラン5年目、そろそろ下火か。
https://beautifulonbroadway.com/

『シカゴ』
オペラ座の怪人に次ぐロングラン記録を更新中の名物作。出来は割とキャスト次第。
https://chicagothemusical.com/

『キンキーブーツ』
6年間のロングランの末、今年4月に閉幕予定。日本版(4月再演)と観比べたいなら急げ!
https://kinkybootsthemusical.com/

『ライオンキング』
開幕から20年以上経つというのに、未だ入場率がほぼ毎週100%を超える大ヒット作。
https://www.lionking.com/

『マイ・フェア・レディ』
1956年初演の名作を、渡辺謙の『王様と私』を手がけた演出家がリバイバル。上質。
http://www.myfairladybway.com/

【動画】『マイ・フェア・レディ』公式チャンネルより

 

『オペラ座の怪人』
言わずと知れた世界的メガヒット作。圧倒的な知名度ゆえ、劇場では日本人に遭遇しがち。
http://www.thephantomoftheopera.com/

『ウィキッド』
開幕から15年が経ち、ようやくチケットに多少の余裕が。定期的に観たい傑作。
https://wickedthemusical.com/

【動画】『ウィキッド』公式チャンネルより

 

■日本未上演の作品

『アナスタシア』
同名アニメ映画の舞台化。深みに欠けるが映像表現は一見の価値アリ。
https://anastasiathemusical.com/

『バンズ・ヴィジット』
同名映画(邦題「迷子の警察音楽隊」)を舞台化した、2018年のトニー賞受賞作。
https://thebandsvisitmusical.com/

【動画】『バンズ・ヴィジット』公式チャンネルより

 

『ブック・オブ・モルモン』
日本では永遠に上演されなさそうだが超絶面白い。モルモン教だけwikiで調べて観るべし。
https://bookofmormonbroadway.com/

『カム・フロム・アウェイ』
「911」の日、カナダの小さな町に起こった実話をシンプルだが力強い演出で描く感動作。
https://comefromaway.com/

『ディア・エヴァン・ハンセン』
深遠なテーマをスタイリッシュに描く、2017年のトニー賞受賞作。絶対日本でやると思う。
https://dearevanhansen.com/

『アナと雪の女王』
舞台ならではの表現が見当たらない残念作だが、満足感は保証する。生レリゴー最高。
https://frozenthemusical.com/

【動画】『アナと雪の女王』公式チャンネルより

 

『ハミルトン』
開幕4年目にして未だ超入手困難なモンスター級ヒット作。文句なしに革新的。観るべし。
https://hamiltonmusical.com/

『ミーン・ガールズ』
同名映画の舞台化。なぜか人気。アメリカ的なノリについていける自信があればどうぞ。
https://meangirlsonbroadway.com/

【動画】『ミーン・ガールズ』公式チャンネルより

 

『スクール・オブ・ロック』
同名映画の舞台化。かなり楽しいので日本での上演が待たれるが、子役の発掘育成が難関か。
https://schoolofrockthemusical.com/

『ウェイトレス』
同名映画の舞台化。完全に女子向け。期間限定で作詞作曲のサラ・バレリスが主演中。
https://waitressthemusical.com

【1月のミュージカルイベント】

最後に、もし本当に訪れるならこんなイベントも要チェック、という情報も少し。ブロードウェイでは無料の野外コンサートやフリーマーケットなどのミュージカル関連イベントが毎月のように開催されており、1月ならば個人的なオススメは「BroadwayCon」だ。結構な入場料を取られるが、人気作のキャストやクリエイターによる創作秘話が聞けたり、一緒に写真を撮ってもらえたりもする。詳細は1回のレポートをご参照いただきつつ、2019年で4回目となる現在は色々と変わっているかもしれないため今年の公式サイトも覗いていただきつつ、興味を持ったらぜひ訪れてアメリカのオタクたちに紛れてみてほしい。

「broadwaycon.com」トップページのスクリーンショット

「broadwaycon.com」トップページのスクリーンショット

文=町田麻子

『ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ』日本初公演レポート~ゲストシンガー海宝直人、ブロードウェイ実力者たちと競演

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世界で大注目を集めたコンサート『ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ』の日本初公演が2019年1月31日、パシフィコ横浜・国立大ホールにて開幕した。

ミュージカルの本場・ブロードウェイでディズニー・ミュージカルの主要キャストを演じたスターたちがこぞって来日し、珠玉のナンバーの数々を披露するこのコンサート。ゲストシンガーとして、『ライオンキング』『アラジン』『ノートルダムの鐘』で連続主演して一躍“ミュージカル界の宝”となったミュージカル俳優、海宝直人が登場。日米ミュージカルスターの豪華共演が繰り広げられるとあって、客席の期待が最高潮に達する中、『美女と野獣』の「Be Our Guest(ビー・アワ・ゲスト)」のナンバーで華やかなオープニングを迎えた。

舞台に勢揃いするのは、『メリー・ポピンズ』メリー・ポピンズ役(オリジナルキャスト)と「『美女と野獣』ベル役のアシュリー・ブラウン、『ターザン』ターザン役(オリジナルキャスト)のジョシュ・ストリックランド、『ライオンキング』父親・ムファサ役のアルトン・フィッツジェラルド・ホワイト、『ライオンキング』ナラ役のキシー・シモンズ。ホストを務める関根麻里の軽妙な司会で、ディズニー・ミュージカルを代表する名作の数々の世界に誘われる。しかも、ブロードウェイで活躍する俳優たちが実際に演じた楽曲を歌うのだ。一つの曲の中に作品が持つドラマとメッセージ性が凝縮され、ミュージカル全編を見たような満足感が得られる。

『ライオンキング』より、キシーがナラ役の代表的なナンバー「Shadowland(シャドウランド)」を歌うと、その後ろには広大なサバンナが広がっているように感じられる。ムファサ役を 4308 回演じて記録を作ったアルトンが歌う「They Live in You(お前の中に生きている)」に包容力があった。ターザン役オリジナルキャストであるジョシュが同作品から「Strangers Like Me」「You’ll Be in My Heart(映画版『ターザン』でも主題歌として歌われているナンバー)」を歌うと、日本未上演の作品でもその世界観が確かに伝わる。

大いに沸いたのは『メリー・ポピンズ』からのナンバー。54 年ぶりの続編となる映画『メリー・ポピンズ リターンズ』の日本公開も 2月1日からと盛り上がる中、メリー役オリジナルキャストのアシュリーが同作からのナンバーを歌うのは、観客への素晴らしいプレゼントとなった。「Jolly Holiday(楽しい休日)~Chim Chim Cher-ee(チム・チム・チェリー)」メドレーに続いて、「Feed The Birds(2 ペンスを鳩に)」を表現力豊かに歌い上げる。1 幕ラストを飾る「Supercalifragilisticexpialidocious(スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス)」では「お客様もご一緒に!」と舞台と客席が一体となる盛り上がりを見せた。

ブロードウェイを代表する実力者たちに引けを取らない見事な歌声を聞かせた、ゲストシンガーの海宝直人。海宝は『ライオンキング』の初代ヤングシンバ役を務め、のちにシンバ役を演じた経歴を持つ。本公演のプロデューサーであるジェフ・リーは、アソシエイト・ディレクターとして日本での『ライオンキング』の幕開けに携わっていた。海宝との約20年ぶりの再会に喜んだジェフは、スペシャル企画として「I Just Can't Wait to Be King(早く王様になりたい)」と「Endless Night(終わりなき夜)」のマッシュアップ・メドレーを用意。海宝がヤングシンバとシンバの曲を歌い継ぐサプライズ演出に会場もヒートアップした。海宝がほかに歌ったのは『ノートルダムの鐘』から「Out There(陽ざしの中へ)」。カジモドを体現するドラマチックな歌唱だった。決意を秘めた「Proud of Your Boy(自慢の息子)」(『アラジン』より)は力強く聞かせた。

さらに、海宝が日本語で、アシュリーが英語で歌ったスペシャルなデュエット「Can You Feel The Love Tonight(愛を感じて)」(『ライオンキング』より)。本来は女性が歌うナンバーである「My Strongest Suit(お洒落は私の切り札)」(『アイーダ』より)をジョシュが個性的に歌えば、「Easy asLife(人生の苦しみ)」(『アイーダ』より)をキシーが劇的に歌い上げる。アルトンが歌う「If I Can’t Love Her(愛せぬならば)」(『美女と野獣』より)は豊潤な響きがあった。

舞台を彩るのは 45 人編成のシンフォニー・オーケストラ。通常のミュージカルより大編成で生み出す音の厚みにより、ディズニー・ミュージカルの世界に没入することができた。そして、キャストはメイクや衣裳で胡麻化さず、シンプルなスタイルで歌い上げるからこそ、真の実力がわかる。ラストを飾るのは2018 年ブロードウェイ初演の最新作『アナと雪の女王』よりキャスト全員による「Let It Go~ありのままで~」。ディズニー・ミュージカルが伝える夢、希望、そして愛。そのすべてが詰まった魔法の一晩となった。

ワッツ・オン・ブロードウェイ?~B’wayミュージカル非公式ガイド~vol.2 <2019年2月編>

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ブロードウェイのミュージカル情報を定期的にお届けするこの連載。2回目以降の展望を特に持たないまま見切り発車的に始めてしまったのだが、よく考えてみたら「今何やってるの?」という時々聞かれる質問に日本に根を張るミュージカルファンの視点から答えてみようという以外に大きな目的はなく、となると情報(リスト)パートは新作を足して終了した作品を削る以外あまり更新することがない(コピペで済んでしまう)ことに気付いた。

そこで今回から、まだブロードウェイを訪れたことのない人からの疑問に答えるパートを設け、その上でリストパートに移行する形にしてみようと思う。まずは知人から寄せられた疑問を取り上げることから始めるが、いずれ枯渇してくることが予想されるため、何かあればお気軽にお寄せいただきたい。なお、ロングラン作品のひとことコメント同様、この答えも多分に主観的になるが、そこは“非公式ガイド”の醍醐味と思っていただければ幸いだ。

Q.英語ができなくても楽しめるの?

これについては、人による。全くできなくても感性でふわっと楽しめる人もいれば、ある程度できるにもかかわらず、数少ない分からないところが気になって楽しめない人も。筆者自身はどちらかと言えば後者で、一時はそれを気に病んで、もう行くのはやめようと決意しかけたことすらあった。だが今は、たとえ意味が全部は分からなくてストレスを感じても、それを上回る面白さが絶対的にあるからやっぱり観たい、という境地。よって答えは、「英語が全くできなくて、しかも感性もあまり豊かではない人以外は、きっと楽しめる」だ。

不安なら日本語版や原作映画で予習してから観るのもいいが、予備知識がないほうが驚きによって感動や興奮が増幅することもあるので、個人的なオススメはPLAYBILL(劇場で配られる無料の当日パンフレット)予習。開演20分前には席に着いて目を通し、役者の顔と役名を一致させ、曲名に登場する地名を頭に入れておこう。聞き取りが最も困難な固有名詞の壁を乗り越えたら、少なくとも「何が起こっているのかも分からなかった」という事態には陥らず、意味を上回る面白さである表現レベルの高さや熱さに目が行くことだろう。

【今シーズンの新作】

■2月に始まる作品

『Ain’t Too Proud』2月28日プレビュー開始/3月21日開幕
テンプテーションズの軌跡を『ジャージー・ボーイズ』の演出家と振付家が描く。期待大!
https://www.ainttooproudmusical.com/

 

『Be More Chill』2月13日プレビュー開始/3月10日開幕
オフでの好評を得てオンに進出する話題作。モテモテになれる薬を巡る人間ドラマとか。
https://bemorechillmusical.com/

 

『Kiss Me, Kate』2月14日プレビュー開始/3月14日開幕★
1948年初演の名作のリバイバル。今夏『王様と私』で来日するケリー・オハラが主演する。
https://www.roundabouttheatre.org/get-tickets/2018-2019-season/kiss-me-kate/

 

■既に上演中の作品

『The Cher Show』
米歌手シェールの半生を彼女自身の楽曲で綴る系。劇評も入場率もイマイチの様子。
https://thechershowbroadway.com/

『King Kong』
あの、キングコング。やはり気になるので続いてほしいが劇評を見る限り厳しいか。
https://kingkongbroadway.com/

『プリティ・ウーマン』
あの、プリティ・ウーマン。映画版「レミゼ」エポニーヌ役のBWデビュー作。同上。
https://prettywomanthemusical.com/

『The Prom』
スタッフ陣は盤石だし各紙絶賛なのに入りはイマイチ。やはり映画原作もの強しか。
https://theprommusical.com/

【ロングラン作品】

■日本で既に上演された/されている作品

『アラジン』
ディズニーアニメが舞台ならではの手法で表現された秀作。魔法の絨毯もスゴイ。
https://www.aladdinthemusical.com/

『ビューティフル』
キャロル・キングの半生を彼女自身の楽曲で綴る系。ロングラン5年目、そろそろ下火か。
https://beautifulonbroadway.com/

『シカゴ』
オペラ座の怪人に次ぐロングラン記録を更新中の名物作。出来は割とキャスト次第。
https://chicagothemusical.com/

『キンキーブーツ』
6年間のロングランの末、今年4月に閉幕予定。日本版(4月再演)と観比べたいなら急げ!
https://kinkybootsthemusical.com/

『ライオンキング』★
開幕から20年以上経つというのに、未だ入場率がほぼ毎週100%を超える大ヒット作。
https://www.lionking.com/

『マイ・フェア・レディ』★
1956年初演の名作を、渡辺謙の『王様と私』を手がけた演出家がリバイバル。上質。
http://www.myfairladybway.com/

『オペラ座の怪人』★
言わずと知れた世界的メガヒット作。圧倒的な知名度ゆえ、劇場では日本人に遭遇しがち。
http://www.thephantomoftheopera.com/

『ウィキッド』★
開幕から15年が経ち、ようやくチケットに多少の余裕が。定期的に観たい傑作。
https://wickedthemusical.com/

■日本未上演の作品

『アナスタシア』★
同名アニメ映画の舞台化。深みに欠けるが映像表現は一見の価値アリ。3月末で閉幕予定。
https://anastasiathemusical.com/

『バンズ・ヴィジット』★
映画「迷子の警察音楽隊」を舞台化した、2018年のトニー賞受賞作。4月7日に閉幕予定。
https://thebandsvisitmusical.com/

『ブック・オブ・モルモン』
日本では永遠に上演されなさそうだが超絶面白い。モルモン教だけwikiで調べて観るべし。
https://bookofmormonbroadway.com/

『カム・フロム・アウェイ』★
「911」の日、カナダの小さな町に起こった実話をシンプルだが力強い演出で描く感動作。
https://comefromaway.com/

『ディア・エヴァン・ハンセン』
深遠なテーマをスタイリッシュに描く、2017年のトニー賞受賞作。絶対日本でやると思う。
https://dearevanhansen.com/

『アナと雪の女王』★
舞台ならではの表現が見当たらない残念作だが、満足感は保証する。生レリゴー最高。
https://frozenthemusical.com/

『ハミルトン』
開幕4年目にして未だ超入手困難なモンスター級ヒット作。文句なしに革新的。観るべし。
https://hamiltonmusical.com/

『ミーン・ガールズ』★
同名映画の舞台化。なぜか人気。アメリカ的なノリについていける自信があればどうぞ。
https://meangirlsonbroadway.com/

『ウェイトレス』★
同名映画の舞台化。完全に女子向け。観るとスイーツが食べたくなります。
https://waitressthemusical.com

【2月のミュージカルイベント】

2月26日、毎年恒例の「The 2019 Kids’ Night on Broadway」が開催される。リスト内に★印をつけた作品において、定価でチケットを購入した大人と一緒なら、18歳以下の子どもは無料で観劇できるというもの。こういう割引は通常、売れてない作品が行うものだが、なかなかの人気作も含まれているところにこの企画の気概を感じる。なかにはもちろん、定価1枚分のお金があれば普通に2枚買えてしまうような、半額チケットが日常的に出回っている作品もあるが、『ライオンキング』『ウィキッド』などについては貴重な機会と言えそうだ。

https://www.kidsnightonbroadway.com

文:町田麻子


【動画あり】ミュージカル『ピピン』製作発表レポート~城田優「ブロードウェイ版より素晴らしいと言われたい」

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2019年6月10日(月)から東京・東急シアターオーブにて城田優が主演を務めるブロードウェイミュージカル『PIPPIN』が上演される。本作の舞台衣裳着用 歌唱付き製作発表が2月27日(水)都内にて行われ、城田と、共演のクリスタル・ケイ、中尾ミエ、前田美波里が出席した。

【動画】ブロードウェイミュージカル『ピピン』日本語版・製作発表より 2019.2.27


冒頭では劇中で歌われる楽曲の中からオープニング曲の「Magic To Do」をリーディングプレイヤー役のクリスタル・ケイが魅惑的に歌い上げ、バーサ役をWキャストで務める中尾と前田が「No Time At All」を華やかに熱唱、そして「Corner of the Sky」を主人公ピピン役の城田が希望に満ち溢れる堂々とした歌声で披露した。

3曲の披露の後、改めてステージ上に4人が揃い、この日会場に集まったオーディエンスに挨拶、そして本作の魅力などを語り合った。

美しくカリスマ的な“リーディングプレイヤー”率いるアクロバットサーカス一座に誘い込まれた若き王子ピピン。人生を変える情熱に駆られたピピンは「特別な何か」を探し求める旅に出るが、何を体験しても心が満たされず、ついには行き倒れてしまう。そんな彼を助けた未亡人のキャサリンと彼女の息子テオと幸せだが単調な暮らしを始めるが、平凡な人生に落ち着くのを恐れてその幸せを手放してしまう。旅の最後、すべてを捨ててようやく彼が見つけた「本当の幸せ」とは―。

城田は本作をブロードウェイで実際に観た時に「すごーい!と子どもみたいな気持ちになれた作品。僕が観た感動を日本の皆さまにも感じてほしい」と振り返り「自分たちが演じるものが『ブロードウェイ版より素晴らしい』と言われるように頑張りたい」芸歴20年目のメモリアルとなる本作に意気込みを見せる。先ほど披露したばかりの楽曲については「誰もが一度や二度は経験する人生の岐路に立った時、歌の歌詞にもあるが、猫や子どもにもそれぞれの場所があるが、さて僕はどこにいけばいいんだろうと、心情を吐露する歌でした」とピピンの心の中を説明しつつ語った。これまでもCDに収録するなど何度も歌ってきた曲だったが、今日に限って上手く歌えなかった箇所があり、「本番では素晴らしいパフォーマンスをすることを約束します」と苦笑いしていた。

城田と同じく芸歴20年目にしてミュージカル初挑戦となるクリスタル・ケイは自身が演じる“リーディングプレイヤー”を「フェアリ―(妖精)のような存在」と表現。今回披露した楽曲は「これからマジカルな世界を皆に見せてあげるよ」というミステリアスでもあり、楽しい曲です」と説明。また着ていた衣裳が、ミュージカル『キャバレー』を手掛けたボブ・フォッシーのスタイルを踏襲したデザインであることに触れられると、「普段あまりやらない動きとかあるんです」とフォッシー風に艶めかしいポーズをわざと作り笑いを誘っていた。とはいえこの日のパフォーマンス披露は相当緊張したそうで、「この一曲目で“リーディングプレイヤー”はこんな存在なんだとお客さんに感じてもらわないといけないすごく重要なナンバー」と緊張の理由に触れていた。

ピピンの祖母バーサ役の中尾は「実は過去にも2回やっているんですが、このバージョンは初めてで今まででいちばん大変」と語り「大変な事(アクロバット)をやらされるので、『とりあえず懸垂は10回できるようにしておいて』と海外スタッフに言われ「普通にぶら下がっても10数えられないのに。でもやらなきゃならないから近所の公園で練習している」と影の努力を打ち明けていた。またこの日披露した楽曲は中尾の心情のママだという中尾は「いつの日にかお前も私の歳になる~♪とっても歌いやすいです。お見逃しなく!」と期待を持たせ、前田とのWキャストについては自分が出ない時は前田が出ている公演を観る事が出来るのでお客さんと同じ気分で楽しみにしています」と笑顔を見せていた。

同じくバーサ役を演じる前田は「人生はいろいろな事があるけれど、あなた自身が選んで進んでいかないと、とピピンに語る歌なんです」と中尾と共に歌った楽曲の真意に触れ、また中尾が「お見逃しなく」と言った言葉を拾い「見逃せる訳がない!だって一曲が長いんだもん」というと笑いが起きていた。本作が海外キャスト版で来日上演された時に観劇した時「自分の年齢的にもこのお祖母ちゃん役だなと思いながら最初は観ていたんですが、空中ブランコをやる場面を見せられ『あ、無理だ』と思った」と思わず本音が。でもその役を今回やってほしいとオファーが来た時の心境をきかれ「一人じゃなくてよかったわ」と中尾とのWキャストである事の心強さを共有し、シングルキャストの城田とクリスタル・ケイに自慢するかのように言うと、城田は「(シングルキャストは)大変だよ~」と中尾たちと一緒になってクリスタル・ケイに圧をかけて笑っていた。

質疑応答では一般招待客から城田に対して「自分自身を探す旅に出るならどこに行きたいか?」という質問が寄せられた。すると「ノーコメント」とわざと答えをかわしつつも「アマゾン……は冗談ですが、普段生きている便利な世の中を遮断するような、自然に満ちて自給自足で生きる事が求められる場所、動物たちとやり取りしなければならない場所に行きたい。豚とヤギと、海に行けばペンギンやセイウチがいるようなところに行きたい」と構想を口にしたが「最終的には自分がセイウチになりたい」と締めると皆が思わず噴き出す一幕も。

なお、この日クリスタル・ケイ、中尾、前田が着ていた衣裳はブロードウェイキャストが着ていた本番の衣裳。城田も同じくブロードウェイキャストの衣裳を着るはずだったが、190㎝という高身長のため「僕には少し衣裳が小さかったので特注になりました。衣裳だけはブロードウェイ版を超えました」と笑っていた。

取材・文・撮影=こむらさき

ワッツ・オン・ブロードウェイ?~B’wayミュージカル非公式ガイド【2019年3月編】

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ブロードウェイのミュージカル情報を定期的にお届けするこの連載も、今回で早くも3回目。思っていた以上に反響があったことに気を良くし、ここは「定期的」ではなくちょっと頑張って「毎月」、それもなるべく月初に更新し、「今何やってるの?」と思った時に見るといつでもその月の最新情報が載っている!みたいなポジションを目指してみようかと思い始めた今日この頃だ。

そんな頑張りがいつまで続くかは分からないが、とにもかくにも3月のブロードウェイは、なんとも更新し甲斐のある開幕ラッシュ。毎年6月に決定するトニー賞にノミネートされる資格を得られるのが4月終盤ごろまでに開幕する作品ということで、開幕に向けたプレビュー公演が続々と始まって活況を呈すのが毎年この時期なのだ。というわけで今回も、まずはまだブロードウェイを訪れたことのない人からの疑問に独断と偏見で答えた上で、今月の新作と上演中の作品を一挙に紹介していこう。

Q.チケットはどうやって取るの?

作品の公式サイトを開くと、どの作品もトップページの最も分かりやすい位置に「TICKETS」のバナーが置かれており、日本と違って一つの作品に一つのチケット業者というシステムなので、ほとんどの場合ワンクリックで購入サイトにもう飛べる。日時と枚数を選ぶだけで座席表が表示され、空いている席と料金が一目瞭然なので、操作に困ることはないだろう。これが最も簡単な買い方。

だが実は、ブロードウェイ作品は当日窓口に行って「ある?」と聞くだけでも大体買える。だから無期限ロングランっていいよね!と心底羨ましくなるところなのだが、前売りで完売するなんて事態は、よっぽどの人気作でない限り起こらないのだ。その「よっぽどの人気作」を見極めるために活用したいのが、毎週グロス表が掲載されるこちらのサイト。「%CAP」(入場率)が100%前後で、なおかつ「AVG TICKET」(平均チケット額)が150ドルを超えているような作品は、購入サイトでも恐らく向こう何か月先まで満席で、当日「ある?」なんて聞いたら窓口の人に鼻で笑われる。どうしても観たかったら、チケットが買えた日に観劇ありきで渡航するか、キャンセル待ちの列に地道に並ぶしかないだろう。

そしてこの「AVG TICKET」からは、もう一つ読み取れることがある。昨今のブロードウェイ作品は定価150ドル超えが当たり前のなか、平均額が100ドルを下回っているような作品は、タイムズスクエアにある当日半額券販売ブース、「tkts」で大量に扱われていると考えられるのだ。「tkts」のほかにも、演劇情報サイトなどで簡単に手に入るクーポン、「Today Tix」などの業者、窓口が当日売り出す見切れ席や立見席など、チケットを割安で買える方法は意外なほど多い。初めてならまずは王道の「TICKETS」クリック作戦がオススメだが、それで何本分も買うと手数料もあって二度と行けない気がするほど高くつくので、ゆくゆくはこうして節約もできるのだという安心感を持っていただければ幸いである。

【今シーズンの新作】

■3月に始まる作品

『ビートルジュース』3月28日プレビュー開始/4月25日開幕
ティム・バートン監督映画の舞台化。ヘンテコなホラーコメディになりそうな気配で楽しみ。https://beetlejuicebroadway.com/

 

『Hadestown』3月22日プレビュー開始/4月17日開幕
オフBW、ロンドンでの成功を受けてオンに進出。『グレート・コメット』演出家の最新作。
https://www.hadestown.com/

『オクラホマ!』3月19日プレビュー開始/4月7日開幕
1943年初演の名作を21世紀の解釈でリバイバル。9月1日までの限定公演。
https://oklahomabroadway.com/

『トッツィー』3月29日プレビュー開始/4月23日開幕
D・ホフマン主演の同名女装映画の、『バンズ・ヴィジット』作詞作曲家による舞台化。
https://tootsiemusical.com/

 

■既に上演中の作品

『Ain’t Too Proud』プレビュー中/3月21日開幕
テンプテーションズの軌跡を『ジャージー・ボーイズ』の演出家と振付家が描く。期待大!
https://www.ainttooproudmusical.com/

『Be More Chill』プレビュー中/3月10日開幕
オフでの好評を得てオンに進出する話題作。モテモテになれる薬を巡る人間ドラマとか。
https://bemorechillmusical.com/

『The Cher Show』
米歌手シェールの半生を彼女自身の楽曲で綴る系。劇評も入場率もイマイチの様子。
https://thechershowbroadway.com/

『キングコング』
あの、キングコング。やはり気になるので続いてほしいが劇評を見る限り厳しいか。
https://kingkongbroadway.com/

『Kiss Me, Kate』プレビュー中/3月14日開幕
1948年初演の名作のリバイバル。今夏『王様と私』で来日するケリー・オハラが主演する。
https://www.roundabouttheatre.org/get-tickets/2018-2019-season/kiss-me-kate/

『プリティ・ウーマン』
あの、プリティ・ウーマン。映画版「レミゼ」エポニーヌ役のBWデビュー作。
https://prettywomanthemusical.com/

『The Prom』
スタッフ陣は盤石だし各紙絶賛なのに入りはイマイチ。やはり映画原作もの強しか。
https://theprommusical.com/

【ロングラン作品】

■日本で既に上演された/されている作品

『アラジン』
ディズニーアニメが舞台ならではの手法で表現された秀作。魔法の絨毯もスゴイ。
https://www.aladdinthemusical.com/

『ビューティフル』
キャロル・キングの半生を彼女自身の楽曲で綴る系。ロングラン5年目、そろそろ下火か。
https://beautifulonbroadway.com/

『シカゴ』
オペラ座の怪人に次ぐロングラン記録を更新中の名物作。出来は割とキャスト次第。
https://chicagothemusical.com/

『キンキーブーツ』
6年間のロングランの末、4月7日に閉幕予定。日本版(4月再演)と観比べたいなら急げ!
https://kinkybootsthemusical.com/

『ライオンキング』
開幕から20年以上経つというのに、未だ入場率がほぼ毎週100%を超える大ヒット作。
https://www.lionking.com/

『マイ・フェア・レディ』
1956年初演の名作を、渡辺謙の『王様と私』を手がけた演出家がリバイバル。上質。
http://www.myfairladybway.com/

『オペラ座の怪人』
言わずと知れた世界的メガヒット作。圧倒的な知名度ゆえ、劇場では日本人に遭遇しがち。
http://www.thephantomoftheopera.com/

『ウィキッド』
開幕から15年が経ち、ようやくチケットに多少の余裕が。定期的に観たい傑作。
https://wickedthemusical.com/

■日本未上演の作品

『アナスタシア』
同名アニメ映画の舞台化。深みに欠けるが映像表現は一見の価値アリ。3月31日に閉幕。
https://anastasiathemusical.com/

『バンズ・ヴィジット』
映画「迷子の警察音楽隊」を舞台化した、2018年のトニー賞受賞作。4月7日に閉幕予定。
https://thebandsvisitmusical.com/

『ブック・オブ・モルモン』
日本では永遠に上演されなさそうだが超絶面白い。モルモン教だけwikiで調べて観るべし。
https://bookofmormonbroadway.com/

『カム・フロム・アウェイ』
「911」の日、カナダの小さな町に起こった実話をシンプルだが力強い演出で描く感動作。
https://comefromaway.com/

『ディア・エヴァン・ハンセン』
深遠なテーマをスタイリッシュに描く、2017年のトニー賞受賞作。絶対日本でやると思う。
https://dearevanhansen.com/

『アナと雪の女王』
舞台ならではの表現が見当たらない残念作だが、満足感は保証する。生レリゴー最高。
https://frozenthemusical.com/

『ハミルトン』
開幕4年目にして未だ超入手困難なモンスター級ヒット作。文句なしに革新的。観るべし。
https://hamiltonmusical.com/

『ミーン・ガールズ』
同名映画の舞台化。なぜか人気。アメリカ的なノリについていける自信があればどうぞ。
https://meangirlsonbroadway.com/

『ウェイトレス』
同名映画の舞台化。完全に女子向け。観るとスイーツが食べたくなります。
https://waitressthemusical.com

【3月のミュージカルイベント】

「ブロードウェイ・ケアーズ(正式名称は「Broadway Cares/Equity Fights AIDS」と長いので勝手に省略)」という団体をご存じだろうか。エイズをはじめとする病や貧困で苦しむ人々を助けるための非営利組織で、資金集めのために年間を通じて様々なイベントを開催しているのだが、そのほぼすべてが俳優参加型。そのためこちらとしては、ミーハー気分でうっかりチャリティに参加できちゃう、大変ありがたい機会をもらえるというわけだ。

今月11日に開催される「Broadway Backwards」もそんなイベントの一つで、本来は男性が歌うミュージカルナンバーを女性が、女性のナンバーを男性が歌い演じる一夜限りのコンサート。今年も『シカゴ』のビビ・ニューワース、『ブック・オブ・モルモン』のアンドリュー・ラネルズ、『アナと雪の女王』のケイシー・リーヴァイら、多くのブロードウェイスターの出演が予定されている。筆者は残念ながらまだ観たことがないのだが、動画で見る限りとても楽しそうなので、この時期に行かれる方はぜひ。ミュージカルの多くが休演となる月曜の開催なので、貴重な観劇枠を犠牲にする必要がないという意味でもオススメだ。

https://broadwaycares.org/pre-event/broadway-backwards-2019/

 

◆2019年2月編:https://spice.eplus.jp/articles/226524
◆2019年1月編:https://spice.eplus.jp/articles/223142/amp

映画館で堪能するブロードウェイ・ミュージカルの傑作『シー・ラヴズ・ミー』、その尽きせぬ魅力に迫る

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英国ナショナル・シアターの名作を収めた『NT Live』や、2月末に公開された『王様と私』のロンドン公演(ケリー・オハラ&渡辺謙主演)など、傑作舞台を収録し映画館で上映する、ライブ・ビューイングが人気を呼んでいる。ブロードウェイの舞台では、「松竹ブロードウェイシネマ」が4月に公開するのが『シー・ラヴズ・ミー』。2016年に限定上演され大好評を博した、ミュージカル・コメディーの秀作だ。

ジェーン・クラコウスキー(右)とベナンティ ©Joan Marcus

ジェーン・クラコウスキー(右)とベナンティ ©Joan Marcus

まずは何度観ても心洗われる、どこか懐かしいストーリーが心地良い。舞台は香水店。販売員のジョージとアマリアは、些細な事で衝突し喧嘩を繰り返している。実はこの2人、お互いの顔も知らぬまま、秘かに手紙の交際で愛を育んでいた。彼らの恋の顛末に店員たちの人間模様が絡む、正統派ミュージカルの王道を往く作品だ。最初にハリウッドで映画化され(邦題は「街角~桃色の店」)、そのミュージカル版が本作『シー・ラヴズ・ミー』。ちなみに、手紙をメールにアップデートして再映画化されたのが、日本でも大ヒットしたメグ・ライアンとトム・ハンクス主演の「ユー・ガット・メール」(1998年)だった。

ギャヴィン・クリール(左)とクラコウスキー ©Joan Marcus

ギャヴィン・クリール(左)とクラコウスキー ©Joan Marcus

実力と個性を兼ね備えた精鋭キャスト

ブロードウェイでは1963年に初演され、以降1993年と2016年にリバイバル。今回上映されるのは、2016年バージョンを収録したもので、特筆すべきは大充実のキャストだ。ジョージを演じるのが、TV「CHUCK/チャック」でおなじみのザカリー・リーヴァイ、アマリア役に、現在ブロードウェイの『マイ・フェア・レディ』再演で、ヒロインのイライザを演じているローラ・ベナンティ(彼女の出演は7月7日まで)。さらに、アマリアのセクシーな同僚イローナが、豊富な舞台経験に加え、TV「アリーmy Love」で名を上げたジェーン・クラコウスキー、そして色悪ジゴロ風のコダーイに扮するは、ブロードウェイが誇るソング&ダンスマン、ギャヴィン・クリール(5月18~19日に東急シアターオーブで上演される、『ザ・ブロードウェイ・ミュージカル・コンサート』で来日予定)。個性を存分に発揮して歌い踊る、実力派パフォーマーたちの群を抜く名演には、ただただ感嘆あるのみだ。

リーヴァイとベナンティ ©Joan Marcus

リーヴァイとベナンティ ©Joan Marcus

聴くほどに魅せられるミュージカル・ナンバー

そして、本作最大の魅力が楽曲だ。作詞作曲は、ジェリー・ボック(作曲)とシェルドン・ハーニック(作詞)。今なお世界中で再演を繰り返す、『屋根の上のヴァイオリン弾き』(1964年初演)で知られる名コンビで、地味ながらも心に染み入るナンバーを数多く放った。この作品も、キャラクターの個性が息づく、シンプルで口ずさみやすい佳曲が揃っているが、ハイライトはタイトル曲〈シー・ラヴズ・ミー〉だ。これは、アマリアが自分に恋心を抱いている事を知ったジョージが、「彼女は僕を愛している!」と感動と興奮を歌い上げるナンバー。感情が昂ぶり、とてもセリフだけではその気持ちを表現出来ずに歌い出すという、ミュージカルの真髄がここにある。身体中から喜びを発散させ、側転まで披露しながら堂々と歌うリーヴァイが実に素晴らしい。他にも、アマリアが切ない恋心を歌う〈ディア・フレンド〉などバラードも絶品。格調高い旋律と歌詞が美しく、ベナンティのソプラノの歌声に陶然となる。

初演スタッフとキャスト。左からジェリー・ボック(作曲)、バーバラ・クック(アマリア役)、ハロルド・プリンス(プロデュース&演出)、シェルドン・ハーニック(作詞)  Photo Courtesy of Sheldon Harnick

初演スタッフとキャスト。左からジェリー・ボック(作曲)、バーバラ・クック(アマリア役)、ハロルド・プリンス(プロデュース&演出)、シェルドン・ハーニック(作詞)  Photo Courtesy of Sheldon Harnick

作詞家が振り返る「名作」への道のり

ボックは2010年に亡くなったが、ハーニックは健在。4月末に95歳の誕生日を迎える。今も本作を「特別な作品」と語る彼に、理由を訊ねてみた。

「私は原作となった映画が大好きでね、登場人物に魅了されました。だから曲創りは楽しかった。ところが1963年の初演は、私たちが期待したほどのヒットには至らなかったんです。派手さに欠けるなど原因を指摘されましたが、気に入っていた作品だけに心が痛みましたよ。しかしその後、地方で上演されるたびに、関わったキャストやスタッフから、観客の反応が抜群だったと手紙を頂いた。そして、30年の時を経た1993年の再演が好評を得て、ようやく正当に評価されました。長い道のりだっただけに、愛着もひとしおなんです」

2016年版も大いに楽しみ、「上質なプロダクションでした」と称えるハーニック。キャストの好演に加え、ベテランのスコット・エリスによる快テンポの手堅い演出と、きびきびと闊達なウォーレン・カーライルの振付も秀逸で、ブロードウェイ熟練のプロたちの丁寧な仕事には、作品に対する愛情が溢れている。

日本に居ながらにして、スクリーンでブロードウェイ・ミュージカルを堪能出来る好企画。舞台の醍醐味を、余すところなく捉えたカメラ・ワークも申し分なし。そして何よりも、「心暖まるハッピー・エンディング」がもたらす、ほのぼのとしたピュアな幸福感は何物にも代え難い。ぜひ映画館に足を運び、愛すべきキャラクターたちが織り成す、古き良きブロードウェイ・ミュージカル『シー・ラヴズ・ミー』の世界を楽しんで頂ければ幸いだ。

舞台となる香水店に集うキャスト ©Joan Marcus

舞台となる香水店に集うキャスト ©Joan Marcus

文=中島薫(音楽評論家)

渡辺直美主演でミュージカル『ヘアスプレー』2020年6月上演

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ミュージカル『ヘアスプレー』が2020年6月、上演されることが製作の東宝から発表された。会場は今秋プレオープンする池袋の豊島区立芸術文化劇場(「Hareza池袋」内)。主人公トレイシー役は渡辺直美が演じる。演出は、山田和也(『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』『アニー』『ドッグファイト』等)が手掛ける。脚本マーク・オドネル/トーマス・ミーハン、歌詞スコット・ウィットマン、歌詞・音楽マーク・シャイマン。

ミュージカル『ヘアスプレー』(Hairspray)は、1988年公開のジョン・ウォーターズ監督の映画『ヘアスプレー』を原作とするミュージカルで、2002年にブロードウェイ初演。翌2003年にはトニー賞ミュージカル作品賞をはじめとする8部門で受賞した。2007年にはミュージカル版が新たに映画化され、大ヒット。来日公演も2007年、2009年に行われ、好評を博した。ミュージカルナンバーには「Good Morning Baltimore」「You Can't Stop the Beat」など名曲が並ぶ。

渡辺は過去にミュージカル『FAME~フェーム~』等の出演歴はあるが、ミュージカルの主演は初となる。「『ヘアスプレー』は大好きな作品。いつか日本版の上演があったら、『私がやりたい』と思っていたので、本当にうれしいです」と語っている。

渡辺以外のキャスト等、詳細は後日改めて発表される。

劇団四季ミュージカル『キャッツ』日本公演通算10,000回達成で、CD『キャッツ』<メモリアルエディション>」発売決定

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劇団四季がキャッツ・シアター(大井町)にて上演中のミュージカル『キャッツ』が、2019年3月12日に日本公演通算10,000回を達成した。

ノーベル賞作家T.S.エリオットの詩をアンドリュー・ロイド=ウェバーがミュージカル化した『キャッツ』は、1983年11月11日、東京・西新宿で産声をあげ、日本演劇界で初めて“ロングラン公演”に挑んだ作品だ。以来、計9都市(東京、大阪、名古屋、福岡、札幌、静岡、広島、仙台、横浜)で、のべ24公演が行われ、各地で“キャッツフィーバー”を巻き起こしてきた。記録達成までの期間は35年4ヶ月、また当日時点の観客動員数は995万人を記録。この記録は、国内演劇史上において、ディズニーミュージカル『ライオンキング』(2015年7月15日達成)に次ぐ快挙となっている。

この記念すべきタイミングで本作の劇中ナンバーのCD化が決定した。4月24日(水)に「劇団四季ミュージカル『キャッツ』<メモリアルエディション>」発売される。CD作品は、過去にオリジナル・キャスト盤(1985年)、ロングラン・キャスト盤(1989年)がある中、ファンから最新版のCD化を希望する声が上がり、今回約30年ぶりの待望リリースとなる。復活した「ランパスキャット ―けんか猫」初収録をはじめ、音楽は全面リニューアル、さらにパワーアップした内容を余すところなく収録したメモリアルエディションとなっている。

商品形態は、初回限定盤と通常盤の2形態。初回限定盤にはブックレットと豪華BOX(三方背)、オリジナル卓上カレンダー、オリジナルメモ帳が付き、盛りだくさんの内容となっている。

初回限定盤

初回限定盤

通常盤

通常盤

さらに、マーチャンダイズキャンペーンとして、劇団四季オンラインショップ&劇場販売では、先着で「A5クリアファイル」をプレゼント。ユニバーサルミュージックのオンラインショップ「UNIVERSAL MUSIC STORE」では、先着で「缶バッチ(76mm)」をプレゼント。いずれも先着限定特典となっている。

●劇団四季オンラインショップ&劇場販売:先着限定特典「A5クリアファイル」
http://gdsk.jp/shopbrand/037/002/X/

●UNIVERSAL MUSIC STORE:先着限定特典「缶バッチ(76mm)」
https://store.universal-music.co.jp/feature/gekidanshiki/?s13=20190424#itemTitle

CDリリースと同時に、デジタル配信でも各種配信サイトにてリリースされることが決定している。そして、商品HP、商品のスポット映像も公開されたので、チェックしてみよう!

●「劇団四季ミュージカル『キャッツ』<メモリアルエディション>」
商品HP:https://www.universal-music.co.jp/gekidanshiki/

【動画】「劇団四季ミュージカル『キャッツ』<メモリアルエディション>」スポット映像

 

第73回トニー賞授賞式、2019年もWOWOWが生放送、ナビゲーターに井上芳雄

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「第73回トニー賞授賞式」が、2019年6月10日(日本時間)にアメリカ・ニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールで開催される。日本では今年もWOWOWが、その授賞式を生中継する。また、今回も日本のスタジオから、ミュージカル界のトップスター井上芳雄が豪華パフォーマンスや受賞の瞬間をナビゲートしていく。

トニー賞とは、該当期間中にニューヨークのブロードウェイで上演された演劇、ミュージカル作品を対象に贈られる賞で、アメリカ演劇界で最も権威のある賞とされている。作品賞や俳優賞はもちろん、演出家、デザイナーらスタッフへの部門が演劇とミュージカルそれぞれに設けられており、まさに1年のブロードウェイを総括するアワードといえる。また、再演作品に贈られるリバイバル作品賞があるのもこの賞の特徴だ。授賞式全体がショーアップされ、ブロードウェイの現状が垣間見られる豪華パフォーマンスが見どころとなっている。

<井上芳雄 コメント>

今年もトニー賞に関われることをうれしく思っています。日本でも、ここ最近、ミュージカル人気の高まりを感じていますので、本場のブロードウェイの最新の勢いを感じていただけるようお届けしたいと思っています。グラミー賞、アカデミー賞を経て、世界やアメリカの現在の流れをひしひしと感じましたが、トニー賞も毎年傾向が変わります。演劇界としてその流れをどのように受けていくのか、僕も興味がありますので、日本の皆さんにもしっかり伝えていきたいと思います。

井上芳雄

井上芳雄

「3.19はミュージックの日だから…」~注目の【ディズニー音楽】と【ミュージカル】をキョードー東京がオススメ

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本日3月19日は、「ミュージックの日(みゅーじっくのひ)」である。ミュー(3)ジック(19)の語呂合わせで、「音楽家と聴衆がともに生音楽の素晴らしさを改めて感じよう」との願いを込めて、1991年に日本音楽家ユニオン(職業音楽家と音楽関連労働者の個人加盟制の労働組合)によって制定された。

この記念日に因んで、イベント興行会社のキョードー東京が「ミュージックの日だからこそ、ぜひ注目して欲しい生音楽のステージ」を、主催興行の中から【ディズニー音楽編】と【ミュージカル編】に分けてピックアップした。以下に紹介しよう。

【ディズニー音楽編】

★『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』inコンサート

映画全編、歌も演奏も全てライブの『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』。超豪華版シネマ・オーケストラ(シネオケR) が開催決定。ダニー・エルフマンと5名のシンガーが映像中のジャックやサリー、ウギー・ブギーなどのキャラクターに扮し、オーケストラ演奏に合わせてライブで歌う夢のようなコンサートだ。ダニー・エルフマンと一緒に25周年をお祝いしよう。

■日程:2019年5月25日(土)・26日(日)
■会場:東京国際フォーラム・ホールA
■チケット情報→こちら 

Presentation made under license from Disney Concerts (C) Disney All rights reserved

 

★『ブラスト!:ミュージック・オブ・ディズニー』

ディズニーの名曲の数々を超絶なテクニックと独創的なアレンジで魅せる、究極のエンターテイメント。60種類以上の楽器を使って、ステージをところ狭しと動き回りながら演奏するミュージシャンとダンサーたち、それぞれ超絶なテクニックをもつ出演者たちが、ただスゴ技を披露するのではなく、“魅せる”こと、“楽しませる”ことにこだわったパフォーマンスを繰り広げる。「ブラスト!」でしか味わえない新鮮なステージをお楽しみに。

■日程:22019年8月20日(火)〜9月1日(日) ほか
■会場:東急シアターオーブ ほか
■チケット情報→こちら 

Presentation made under license from Disney Concerts (C) Disney All rights reserved

 

★ディズニー・アカペラ・コンサート『ディカペラ』

“声”だけでディズニーの名曲の数々を表現する、ディズニー初の公式アカペラグループ「ディカペラ」が誕生。『美女と野獣』『リトル・マーメイド』など不朽の名作から、『アナと雪の女王』『モアナと伝説の海』など近年のヒット作まで、誰もが知っている名曲のオンパレード♪今まで聴いたことのないディズニー音楽の世界を是非ご堪能あれ。

■日程:2019年9月3日(火)〜9月8日(日) ほか
■会場:東急シアターオーブ ほか
■チケット情報→こちら

Presentation made under license from Disney Concerts (C) Disney All rights reserved

 

【ミュージカル編】

★ブロードウェイミュージカル 『ピピン』

城田優(主演) x Crystal Kay (ミュージカル初出演) x ブロードウェイのクリエイティブチーム (トニー賞4部門受賞)が贈る“豪華爛漫” 心震える最高のミュージカル。

2013年「ピピン」新演出版でトニー賞最優秀演出賞を獲得したダイアン・パウルス(他に『ファインディング・ネバーランド』『ウェイトレス』『ヘアー』等)は、ボブ・フォッシーのスタイルを踏襲したダンスと、シルク・ドゥ・ソレイユ出身のアーティストが手がけたサーカスアクロバットを大胆に取り入れ、これまでに誰もみたことのない、新しいミュージカルエンターテインメントを誕生させた。そのダイアン率いるトニー賞4部門を受賞したクリエイティブ・チームが、今回の日本語版製作のために再集結。ダイアン自らが主役ピピンに選んだ城田優、ミュージカル初出演のCrystal Kayなどの日本オリジナルキャストたちが、ブロードウェイのクリエイティブ・チームプロデュースの元、世界トップレベルのステージを披露する。ブロードウェイ・クオリティを日本語で味わえる貴重な機会。

■日程:2019年6月10日(月)〜30日(日)
■会場:東急シアターオーブ
■出演:城田優、Crystal Kay、今井清隆、霧矢大夢、宮澤エマ、岡田亮輔、中尾ミエ/前田美波里(Wキャスト)ほか
■チケット情報→こちら 

 
 

★『ザ・ブロードウェイ・ミュージカルコンサート』

『オペラ座の怪人』でファントム役を演じるなど、数々の名演で世界的に知られるノーム・ルイスをはじめ、ニューヨーク・ブロードウェイで、今まさに活躍するスターたちが集結し、超一流のパフォーマンスを繰り広げる。米国のみならず英国でも高い評価を得る実力派俳優のギャヴィン・クリール、『ビューティフル』でトニー賞主演女優賞を受賞、その後の出演作でも同賞に連続ノミネートされているジェシー・ミューラー、日本でも大好評を博したドラマ『glee/グリー』に出演、ブロードウェイデビューも果たし注目を浴びるアレックス・ニューウェルなど、豪華キャストによるミュージカルコンサートは前代未聞。

■日程:2019年5月18日(土)、19日(日)
■会場:東急シアターオーブ
■出演:ノーム・ルイス、ギャヴィン・クリール、ジェシー・ミューラー、アレックス・ニューウェル
■チケット情報→こちら

 
 

ミュージカル・ミーツ・シンフォニー アナザーステージTHE GREATEST HITS FROM ABBA

今なお世界中の人々を魅了し続けるスーパー・バンド『ABBA』のシンフォニー・コンサートを開催。ポップスとしてはもちろん、ミュージカル音楽としても多くのファンから親しまれている『ABBA』の楽曲をフルオーケストラが演奏!シンガーとして『ABBA』の母国スウェーデンから国民的ミュージカル歌手、ピーター・ジョーバックとグニラ・バックマンが来日するほか、ロンドン・ウエストエンドデビューを果たした海宝直人や、癒しの歌声を持つ歌姫サラ・オレインが出演し、最高のステージが実現する。

■日程:2019年7月26日(金)、27日(土)
■会場:東京芸術劇場コンサートホール
■出演:ピーター・ジョーバック / グニラ・バックマン / サラ・オレイン / 海宝直人
■チケット情報→こちら

 
 

★ブロードウェイミュージカル『シカゴ』

NY・ブロードウェイ(以下BW)の初演から22年を迎え、アメリカ作品として歴代1位のロングラン、世界36か国・500都市以上・12言語で上演されているメガヒット・ミュージカル。 実話に基づいた二人の悪女によるスキャンダラスなシンデレラ・ストーリーは、奇しくも人々の共感を生み、「オール・ザット・ジャズ」など、名曲揃いのミュージカル・ナンバーと、鬼才ボブ・フォッシーの振付を体現するセクシーな衣装に身を包んだ超一流のダンサーたちが、世界中の観客を魅了してきた。この作品で2012年にBWデビューを飾り、2017年の『シカゴ』20周年アニバーサリーイヤーにもBW公演でロキシー・ハート役を務めた米倉涼子が、自身の女優人生20周年を記念する2019年、日本人女優史上初となる3度目のブロードウェイの舞台に立つ。そして、8月に来日するアメリカ・カンパニーの特別公演にも引き続き主演。来日キャストは、ヴェルマ・ケリー役で史上最多出演数を誇るアムラ=フェイ・ライトが決定。女優20周年を迎え、様々な役柄を演じてきた女優米倉涼子が、唯一自ら求め続ける役、ロキシー・ハート。さらにパワーアップしたプレミアム公演に期待しよう。

■日程:2019年8月7日(水)~18日(日)
■会場:東急シアターオーブ
■出演:米倉涼子、アムラ=フェイ・ライトほかアメリカカンパニー
■チケット情報→こちら 

 


劇団四季ミュージカル『キャッツ』、CD『キャッツ』<メモリアルエディション>」の全曲試聴映像&豪華BOX商品の中身を公開

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3月12日(火)にキャッツ・シアター(大井町)にて日本公演通算10,000回を達成したミュージカル『キャッツ』。達成の記念すべきタイミングで、4月24日(水)に「劇団四季ミュージカル『キャッツ』<メモリアルエディション>」が発売決定の情報が公開され、話題となった。
 
CD作品は、過去にオリジナル・キャスト盤(1985年)、ロングラン・キャスト盤(1989年)がある中、ファンから最新版のCD化を希望する声が上がり、今回約30年ぶりの待望リリースとなる。復活した「ランパスキャット ―けんか猫」初収録をはじめ、音楽は全面リニューアル、さらにパワーアップした内容を余すところなく収録したメモリアルエディションとなっている。

そんな期待が高まる「劇団四季ミュージカル『キャッツ』<メモリアルエディション>」の全曲試聴映像が公開された。収録された全曲がダイジェストで試聴できる形となっているので、一度試聴してみてはいかがだろうか。

劇団四季ミュージカル『キャッツ』<メモリアルエディション> 全曲試聴

さらに、初回限定盤のブックレットと豪華BOX(三方背)、オリジナル卓上カレンダー、オリジナルメモ帳の商品写真も公開となり、マーチャンダイズキャンペーンとして、劇団四季ウェブショップ&キャッツ・シアターグッズ売店販売での先着特典「A5クリアファイル」とユニバーサルミュージックのオンラインショップ「UNIVERSAL MUSIC STORE」での先着特典「缶バッチ(76mm)」の商品写真も公開された。いずれも先着限定特典となっているので、ご予約はお早めに。

初回限定盤のブックレットと豪華BOX(三方背)

初回限定盤のブックレットと豪華BOX(三方背)

オリジナル卓上カレンダー

オリジナル卓上カレンダー

オリジナルメモ帳

オリジナルメモ帳

先着特典A5クリアファイル

先着特典A5クリアファイル

先着特典バッチ

先着特典バッチ

■劇団四季ウェブショップ&キャッツ・シアターグッズ売店販売:先着限定特典「A5クリアファイル」
http://gdsk.jp/shopbrand/037/002/X/

■UNIVERSAL MUSIC STORE:先着限定特典「缶バッチ(76mm)」
https://store.universal-music.co.jp/feature/gekidanshiki/?s13=20190424#itemTitle

「劇団四季ミュージカル『キャッツ』<メモリアルエディション>」
商品HP:https://www.universal-music.co.jp/gekidanshiki/

「劇団四季ミュージカル『キャッツ』<メモリアルエディション>」スポット映像

 

ワッツ・オン・ブロードウェイ?~B’wayミュージカル非公式ガイド【2019年4月編】

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前回、「今何やってるの?」と思った時に見るといつでもその月の最新情報が載っている!みたいなポジションを目指して毎月ちゃんと月初に更新していこう、みたいなことを書いたばかりだというのに、舌の根も乾かぬうちから中旬の更新となってしまった。しかし今回に限っては理由があり、3月末から4月上旬にかけてニューヨークに行っていたのだ。現地から更新しようかとも思ったのだが、せっかくなら全部観てからのほうが良いような気がしてきたため遅くなってしまった。その分、今回はリスト部分も大幅更新してお届けする。

Q.観劇旅行のベストシーズンは?

いきなり自己否定から入るようだが、3月末から4月上旬はオススメしない。というのも、前回書いた通りこの時期はトニー賞に向けた開幕ラッシュ。本数が多いため、よほどの長期間滞在できるならたくさん観られて逆に最も良い時期なのだが、1週間程度の滞在だとすべてを網羅することは不可能で、そしてグロス表や劇評がまだ出揃っていないため、どれを観てどれを落とすかの判断が難しい。間違ってすぐクローズしてしまうような作品を選択してしまい――それはそれでレア感があって悪いことばかりでもないのだが――、後にトニー賞に輝くような名作を観逃がしてしまうほど残念なことはなく、かく言う筆者も今回は2本ほど落とした作品があるため、間違った判断をしていないことを祈るばかりだ。

ではいつがベストシーズンかというと、例によって独断と偏見にはなるが、トニー賞直後の6月中旬が一番オススメ。駄作は淘汰されているから迷わなくて済むし、何より劇場がものすごく熱いのがこの時期だからだ。授賞式のテレビ中継を見て生で観たい!と思った人々が集っているため客席の熱気がまずすごいし、その期待に応えようとする役者の熱量も高く、そしてトニー賞を獲ったばかりの役者のパフォーマンスは自信に満ち満ちている。授賞式で披露されたシーンが始まった時のあの熱さはもう何というか、思い出しただけで泣けてくるほどだ。しかも6月は、気候もちょうど良い!ニューヨークの夏は暑く、そのぶん劇場内は冷房が嫌がらせのように効いているため極寒で、そして冬は大雪で全公演が中止になってしまうこともあるほど寒いため、気候は意外と無視できない問題なのだ。

とは言えもちろん、「ブロードウェイがベストシーズンだから」という理由で休みが取れるような自由な仕事をしている人ばかりではないだろう。最終的には、行ける時に行くしかない。いつ行っても素晴らしいミュージカルは必ず上演されているし、本連載の最後に毎月載せているようなミュージカルイベントもある。新作が多い時期なら多い時期なりの、少ないなら少ないなりの、暑いなら暑いなりの、寒いなら寒いなりのブロードウェイを楽しもう。

【今シーズンの新作】

■4月に始まる作品

なし!今シーズンの新作は既に出揃っており、トニー賞ミュージカル部門の各賞は以下の11本プラス、既にクローズ済みの『Head Over Heels』『Gettin’ The Band Back Together』の中から選ばれる(と思われる。見落とし御免)。劇場写真付きの3作が個人的オススメ。

■既に上演中の作品

『Ain’t Too Proud』
『ジャージー・ボーイズ』チームが描くテンプテーションズの軌跡。振付とキャストが最高。
https://www.ainttooproudmusical.com/

『Be More Chill』
音楽、振付、演出から若さがあふれる、オフ発信の話題作。日本人的には微妙な描写も…。
https://bemorechillmusical.com/

『ビートルジュース』プレビュー中/4月25日開幕
ティム・バートン監督映画の舞台化。原作を知らないとノリについていけない可能性高し。https://beetlejuicebroadway.com/

『The Cher Show』
米歌手シェールの半生を彼女自身の楽曲で綴る系。劇評も入場率もイマイチの様子。
https://thechershowbroadway.com/

『Hadestown』プレビュー中/4月17日開幕
ギリシャ神話が題材だが表現は現代的。いかにも『グレート・コメット』の演出家らしい舞台。
https://www.hadestown.com/


 
 

『キングコング』
あの、キングコング。ミュージカルというよりショーだと思えば意外と楽しめる。
https://kingkongbroadway.com/

『Kiss Me, Kate』
今夏『王様と私』で来日するケリー・オハラの貴重なコメディエンヌぶりが堪能できる良作。
https://www.roundabouttheatre.org/get-tickets/2018-2019-season/kiss-me-kate/

『オクラホマ!』
1943年初演の名作を21世紀の解釈でリバイバル。9月1日までの限定公演。
https://oklahomabroadway.com/


 
 

『プリティ・ウーマン』
名作映画をジェリー・ミッチェルが舞台化。新しさはないが恋愛ものとして普通に楽しい。
https://prettywomanthemusical.com/

『The Prom』
プロム=高校生ものかと思いきやバックステージものでもあり超面白い。応援!
https://theprommusical.com/

『トッツィー』プレビュー中/4月23日開幕
主演俳優を筆頭に大変チャーミングな舞台。日本企業出資中につき、日本版妄想も進む。
https://tootsiemusical.com/


 

【ロングラン作品】

■日本で既に上演された/されている作品

『アラジン』
ディズニーアニメが舞台ならではの手法で表現された秀作。魔法の絨毯もスゴイ。
https://www.aladdinthemusical.com/

『ビューティフル』
キャロル・キングの半生を彼女自身の楽曲で綴る系。ロングラン5年目、そろそろ下火か。
https://beautifulonbroadway.com/

『シカゴ』
オペラ座の怪人に次ぐロングラン記録を更新中の名物作。出来は割とキャスト次第。
https://chicagothemusical.com/

『ライオンキング』
開幕から20年以上経つというのに、未だ入場率がほぼ毎週100%を超える大ヒット作。
https://www.lionking.com/

『マイ・フェア・レディ』
1956年初演の名作を、渡辺謙の『王様と私』を手がけた演出家がリバイバル。上質。
http://www.myfairladybway.com/

『オペラ座の怪人』
言わずと知れた世界的メガヒット作。圧倒的な知名度ゆえ、劇場では日本人に遭遇しがち。
http://www.thephantomoftheopera.com/

『ウィキッド』
開幕から15年が経ち、ようやくチケットに多少の余裕が。定期的に観たい傑作。
https://wickedthemusical.com/

■日本未上演の作品

『ブック・オブ・モルモン』
日本では永遠に上演されなさそうだが超絶面白い。モルモン教だけwikiで調べて観るべし。
https://bookofmormonbroadway.com/

『カム・フロム・アウェイ』
「911」の日、カナダの小さな町に起こった実話をシンプルだが力強い演出で描く感動作。
https://comefromaway.com/

『ディア・エヴァン・ハンセン』
深遠なテーマをスタイリッシュに描く、2017年のトニー賞受賞作。絶対日本でやると思う。
https://dearevanhansen.com/

『アナと雪の女王』
舞台ならではの表現が見当たらない残念作だが、満足感は保証する。生レリゴー最高。
https://frozenthemusical.com/

『ハミルトン』
開幕4年目にして未だ超入手困難なモンスター級ヒット作。文句なしに革新的。観るべし。
https://hamiltonmusical.com/

『ミーン・ガールズ』
同名映画の舞台化。なぜか人気。アメリカ的なノリについていける自信があればどうぞ。
https://meangirlsonbroadway.com/

『ウェイトレス』
同名映画の舞台化。完全に女子向け。観るとスイーツが食べたくなります。
https://waitressthemusical.com

【4月のミュージカルイベント】

 

今回の滞在では、ほとんどの公演で終演後、キャストが観客に募金を呼びかけるシーンに出会うことができた。ロビーには募金箱(赤いバケツ)を持って立っているキャストもいるのでただ寄付をするだけでも楽しいが、一定以上の額を寄付するとカンパニー全員のサイン入りプレイビルやポスター、さらにはその公演で実際に使われた小道具がもらえたりする。

これは前回も紹介した非営利組織、「ブロードウェイ・ケアーズ」が毎年イースターの時期に行っている活動で、募金期間の最後には「EASTER BONNET COMPETITION」が開催される。イースター・ボンネットとはその名の通り、イースターの時に被る帽子のことで、キャストたちがそれぞれに趣向を凝らした帽子を被って歌い踊るのがこのショー。33回目を数える今年は、4月22日と23日の2日間にわたって開催される。行きたかった…。

https://broadwaycares.org/pre-event/easter-bonnet-competition-2019/

『ザ・ブロードウェイ・ミュージカル・コンサート』、『レ・ミゼラブル』のノーム・ルイスの最新インタビューが到着 第二弾セットリストも

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ミュージカルの聖地・ブロードウェイからトップスターが渋谷に集結し、世界最高水準のパフォーマンスをお届けする『ザ・ブロードウェイ・ミュージカル・コンサート』が、2019年5月18日(土)・19日(日)に東急シアターオーブにて開催される。

来日に先駆けて、ブロードウェイを代表するバリトンボイス、ノーム・ルイスの最新インタビューが到着した。『オペラ座の怪人』では、アフリカ系アメリカ人として初めてファントム役を演じたことで、世界的に話題を呼んだルイス。豊かな歌声で劇場を満たし、クリスティーヌをひたすらに求める姿に切なさをにじませて独自のファントム像を作り上げ、ブロードウェイの歴史に名を刻んだ。これまでに、『レ・ミゼラブル』25周年記念公演のジャベール役、『スウィーニー・トッド』トッド役、『リトル・マーメイド』トリトン役など主役、大役を演じているミュージカル界の実力派俳優だ。 

ルイスは、これまで演じてきた中で1番好きな役として、『オペラ座の怪人』のファントムを挙げる。「初めて観た時からお気に入りの作品だった。音楽が壮麗で、毎晩ステージで歌うのが待ちきれなかった」と、今もファントムがルイスの心の中に生き続けていることを明かした。また、「これまで演じてきた役で 1番自分に近いと思ったのは、『シカゴ』のビリー・フリン役かな。カリスマ性があって魅力的だよね。逆に、『スウィーニー・トッド』は自分と最も正反対の役だと感じたよ。だって一度も人を殺したことなんてないからね(笑)! ビリー・フリン役の方が、よっぽど演じるのが楽だったよ」とユーモアを交えて語った。

『レ・ミゼラブル』ジャベール役として、ブロードウェイとウエストエンド両方でステージに立ったルイス。「どちらにもものすごいエネルギーを感じる。どちらの国も生の舞台ならではの興奮と、観客からの反応をいつでも感じられるのが好きだ」とミュージカルの2大聖地を表現した。 

『ビューティフル』のキャロル・キング役でトニー賞主演女優賞を受賞したジェシー・ミューラーとは、今年ケネディ・センターでの『ザ・ミュージック・マン』で共演を果たしたばかり。「短い期間ではあったけれど、最高の経験だったよ」と振り返る。また、『glee/グリー』のウェイド“ユニーク”アダムス役で知られるアレックス・ニューウェルとは『アイランド』と『スカーレット・ピンパーネル』で共演。「役柄の大きさに関係なく、アレックスは存在感が抜群なんだ(笑)」と笑顔を見せた。 

本コンサートは、トニー賞関連作品に重きを置いて選曲。日本ではあまり聴くことができない楽曲から人気作品のナンバーまでを集めている。ルイスが、「それぞれの出演者を代表する曲を披露するだけでなく、デュエットや全員によるパフォーマンスができることも楽しみにしている。このコンサートを心から満喫して 観客ともその楽しさを共有したいね」と自信を覗かせる。また、ルイスが「人を愛すること、そして許すことを描いた素晴らしい物語で、音楽も最高。僕が一番好きなミュージカルだ 」と熱弁する『アイランド』からの楽曲にも注目してほしい。

ルイスは現在、スパイク・リー監督の新作映画「Da 5 Bloods」を撮影中。その後はアメリカでのコンサートや、テレビの仕事もあり、加えて来年公開される別の映画の撮影も控えているという。最後に、日本のファンに向けて「また日本に呼んでくれてありがとう! 全ての公演で会えるのを楽しみにしているよ」と日本のミュージカルファンたちに熱いメッセージを送った。 

本コンサートでは、ルイスがキャスティングや選曲に大きな役割を果たしている。アメリカ演劇界最高の賞であるトニー賞を受賞、あるいは候補になったことを基準としてキャスティング。まさに「今」のブロードウェイの熱気を伝える「旬」のキャストたちを揃えているので、注目度抜群の公演だ。

また、新たに本コンサートにブランドン・ビクター・ディクソンの参加が決定した。21世紀最大のヒット作と言われるミュージカル『ハミルトン』でアーロン・バー役を演じ、迫力ある歌声とカリスマ性と共に人間味を感じさせる演技で大いに注目を集めた。2016年の大統領選後、ペンス次期副大統領(当時)が『ハミルトン』を観劇した際、カーテンコールでディクソンが「私たちは多様なアメリカにいます。あなたがこのショーに感銘を受け、アメリカの価値観を守り、私たち全員に尽くしてくれることを願います」と声明を読み上げたことは世界中で報道された。『カラー・パープル』『シャッフル・アロング』でトニー賞ノミネート。『ジーザス・クライスト=スーパースター・ライブ・イン・コンサート』ユダ役でエミー賞にノミネート。今年1月にFOXで放映されたミュージカル『レント』にコリンズ役で出演するなど、幅広い活躍を見せる。満を持して日本に初登場するディクソンに期待したい。

■ブランドン・ビクター・ディクソン(Brandon Victor Dixon ) コメント

ブランドン・ビクター・ディクソン

ブランドン・ビクター・ディクソン

東京で行われる『ザ・ブロードウェイ・ミュージカル・コンサート』に出演できることになり、 ワクワクしています。ノーム、ジェシー、アレックスは私がとても尊敬している、 ブロードウェイの並外れた才能の持ち主たちです。間違いなく、皆さんに楽しんでもらえる公演になることをお約束します。

【デュエット曲決定!】

※曲目は変更になる場合もございます。 あらかじめご了承ください。 
「Take Me Or Leave Me」 
『レント』より(ジェシー・ミューラー&アレックス・ニューウェル)
『レント』でも有名な女性同士が歌う迫力あるナンバー。 
ミューラーとニューウェルのコンビで白熱のステージが見られそうだ。 

「Till There Was You」 
『ザ・ミュージック・マン』より(ノーム・ルイス&ジェシー・ミューラー)
ビートルズのカバーなどでも知られる美しいデュエット曲。 ルイスとミューラーの甘やかな歌声を期待したい。 

「As Long As You’re Mine」 
『ウィキッド』より(ブランドン・ビクター・ディクソン&アレックス・ニューウェル)
『ウィキッド』の中でも屈指のナンバー。 緑の魔女エルファバと王子フィエロが歌うドラマチックなデュエットを
ディクソンとニューウェルの男性2人が歌うのも大きな見どころとなるだろう。 

「Dear Theodosia」 
『ハミルトン』より(ノーム・ルイス&ブランドン・ビクター・ディクソン)
「ブロードウェイの歴史を変えた」と評されるメガヒット作『ハミルトン』。 
アーロン・バーを本場ブロードウェイで演じたディクソンが『ハミルトン』からのナンバーを日本で歌う稀有なチャンスは見逃せない。 心にしみわたる美しいナンバー。 さらに、 『ハミルトン』メドレーの歌唱も予定されている。 

『ヘアー』メドレー 「Aquarius/Fresh Failures(Let the Sunshine In)」 
キャスト全員での迫力あるメドレーは、 「ロック・ミュージカルの元祖」と呼ばれる『ヘアー』のエネルギーが爆発するステージになりそうだ。 

新たに公開されたデュエット曲では、 本場ブロードウェイでも見られない貴重なカップリングでのナンバーが目白押し。 バラエティに富んだセットリストは最新作から古典的名作までブロードウェイの魅力を凝縮し、 他に類を見ない圧倒的なパフォーマンスに酔いしれよう。

昭和から平成そして令和へ~ミュージカル『アニー』ゲネプロレポート/【THE MUSICAL LOVERS】ミュージカル『アニー』第32回

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★ウォーバックス(藤本隆宏)、アニー(岡菜々子・山﨑玲奈)が出演予定
2019年4月27日(土)19:56-20:54
日本テレビ『世界一受けたい授業』

 
★メイキング特番、日テレプラス(CSチャンネル)でも放送予定
2019年4月27日(土)4:30-、5月5日(日)24:00-、5月7日(火)22:00-、5月10日(金)22:00-ほか
日テレプラス(CSチャンネル)『シューイチプレゼンツ開演直前!ミュージカル「アニー」魅力たっぷりSP!』

 

【THE MUSICAL LOVERS】Season 2 ミュージカル『アニー』
【第32回】昭和から平成そして令和へ~ミュージカル『アニー』2019ゲネプロレポート

前回はこちら


2019年の丸美屋食品ミュージカル『アニー』が4月27日(土)より新国立劇場 中劇場にて上演される(5月13日まで。8月より大阪・松本・仙台・広島・名古屋でも上演)。オリジナル初演は42年前の1977年4月21日、NYブロードウェイのアルヴィン・シアター(現ニール・サイモン・シアター)で開幕し、同年のトニー賞でベスト作品賞など7部門を受賞した。一方、1986年(昭和61年)にスタートした日本テレビ主催版は以後毎年開催され、34年目の今年は平成と令和の二つの元号をまたぐ公演となった。ちなみに平成最終日4月30日(火)の『アニー』は12時からチーム・モップ、16時30分からチーム・バケツがそれぞれ担当する。そして令和最初の5月2日(木)は12時からチーム・バケツ、16時30分からチーム・モップが担当する。こうして昭和・平成・令和の三世代に亘り上演が継続されてきた本作、のべ176万人もの観客に感動を与え続けてきたというから、まさに国民的ミュージカルと呼ぶにふさわしい。

その『アニー』2019のゲネプロ(最終通し稽古)と囲み会見が、開幕前日の26日に、新国立劇場でおこなわれた。2017年からは演出に山田和也を迎え、翻訳台本・振付・舞台美術・衣裳なども一新された。山田といえば、2020年に渡辺直美主演のミュージカル『ヘアスプレー』を演出するが、その『ヘアスプレー』の脚本も、『アニー』と同じトーマス・ミーハンが手掛けている(ただし『ヘアスプレー』は、マーク・オドネルと共作)。

さて、このほどメディア向けに公開されたのは、チーム・バケツの『アニー』だった(第一幕のみ)。舞台は、世界大恐慌直後のニューヨーク。誰もが希望を失う中、寒い孤児院で本当の両親が迎えに来る「明日」を信じて生きるアニーを、岡菜々子(おかななこ)が演じた。その模様を、アニーになりたい歴32年の筆者がここにレポートする(注意:ネタバレNGの方は、この先の閲覧をご遠慮ください)。

<ミュージカル『アニー』あらすじ>
世界大恐慌直後の1933年12月、真冬のニューヨーク。1929年からの世界的大恐慌が色濃く残り、家や職を失う人々にあふれ、誰もが希望を失っていた。そんな中、ニューヨーク市立孤児院には前向きな11歳の少女アニーがいた。アニーは孤児院を脱走し、犬のサンディ、さらには「フーバービル」の人たちと出会うが、警官に補導され孤児院に連れ戻される。そこに大富豪ウォーバックスの秘書グレースがやって来た。アニーはウォーバックス邸でクリスマス休暇を過ごすことに。ウォーバックスはアニーにひかれ、養子にしたいと願う。しかしアニーは「普通の子と同じように両親と暮らしたい。父さんと母さんを見つけ出したい」と望んだ。ウォーバックスは5万ドルの賞金を出し、アニーの両親を公開捜索。しかし両親になりすまそうとする悪人は、全米にごまんといた。どうするどうなる、アニー!?(第一幕:70分 休憩:20分 第二幕:60分<予定>)
 


■サンディが小型犬に!

これまで日本テレビ主催の『アニー』において、アニーの相棒である野良犬「サンディ」といえば、「白くて大きなフワフワの犬」だった。1986年から2017年までサンディを勤めてきたのはオールド・イングリッシュ・シープドッグ。2018年はレトリバーの血を引くミックス犬となったものの、いずれも大型犬だった。しかし今回、チーム・バケツのアニー(岡菜々子)の相棒は、トイ・プードル(♂)に! また、もう片方のチーム・モップのアニー(山﨑玲奈)の相棒も、ミックス犬(♀)となり、大幅イメージチェンジが図られた。

「Tomorrow」を歌うアニー(岡菜々子)とサンディ。サンディはこれまでの大型犬から大幅チェンジ!

「Tomorrow」を歌うアニー(岡菜々子)とサンディ。サンディはこれまでの大型犬から大幅チェンジ!

■YES! 早見優のハニガン

ニューヨーク市立孤児院で、アニーたちの地獄をつくる存在が、院長のハニガン(早見優)だ。これまでの舞台経験は、『オズの魔法使い』でドロシー、『レ・ミゼラブル』ではコゼットという可愛い役ばかりで、今回のオファーの際も「アニー役かしら?!と思った」と制作発表 で笑わせていた早見だが、今回の舞台では、ゲネプロ後の囲み会見でも大富豪ウォーバックス役の藤本隆宏が「キュートでセクシー」と絶賛していたとおり、大人の女性の魅力を強烈に放ってみせた。

ラジオドラマ「ヘレン・トレント」をうっとりと聴く表情、孤児院を脱走したアニーを連れてきた17管区ウォード警部補(矢部貴将)に取り繕うときの可愛らしさ……この早見ハニガンの放つ“誘惑光線”に、洗濯屋のバンドルズ(後藤光葵)や17管区ウォード警部補は何故か“クラッ”となってはくれないけれど。「恋人もいないのに子どもだけはいる」と嘆くハニガンは、子どもにめっぽう手厳しい。皆に「大好きです、ハニガンさん」と言わせておいて、けだるそうに「フンッ」と吐き捨て、早朝からの掃除や裁縫仕事の指示をする。部屋中に隠した酒ビンが全部からっぽだったときのイライラ。変幻自在な表情を見せるハニガンに、筆者の心の中では思わず「YES!」と喝采が上がった。

「Little Girls」

「Little Girls」

■大富豪の威厳を支える、強く優しい秘書グレース

アニーは、大富豪ウォーバックス(藤本隆宏)の秘書グレース(蒼乃夕妃)に選ばれ、ウォーバックス邸でクリスマス休暇を過ごすことになった。

「I Think I'm Gonna Like It Here」

「I Think I'm Gonna Like It Here」

これまで若さと精悍さが際立っていた藤本は、3年目を迎えた今年、しわがれ声の威厳あるウォーバックスを演じた。一方で、アニーがウォーバックスの仕事をお茶目に妨害すると、本気で相手してしまうような子どもっぽさも見せる。

アニー VS ウォーバックス

アニー VS ウォーバックス

「子どもたちと一緒に舞台に立つことが初めての経験」と制作発表で語っていた元宝塚歌劇団トップ娘役の蒼乃。彼女のグレースは、アニーへの優しい視線、ウォーバックスの秘書としてのキリリとした強さ、ハキハキと自分の意見を通す実直な仕事人ぶりがとても清々しかった。「孤児を招きたい」としか言われなかったのでアニーを連れてきたら、「孤児といえば普通男の子だろう」などとウォーバックスに理不尽を言われるが、キッと目を見開いて正論で返す強さ! しかし、ウォーバックスが弱気になれば、喝を入れて力づける。また、時折見せるユーモラスな演技も、なかなかどうして、堂に入っていた。

愉快なグレース

愉快なグレース

岡の演じるアニーは、飾らない素直さに引き込まれ、歌声は優しく澄んでいる。筆者は心の中で何度も「素晴らしい……」とつぶやいた。大富豪のウォーバックスの家でクリスマス休暇を過ごせる幸福さよりも、本当の両親と暮らしたいんだと訴えるシーンは、このセリフを何百回も聞いた筆者でさえも、涙が止まらなかった。

■服部杏奈、再び『アニー』の舞台へ!

34年目の上演となる『アニー』には、何度かこの舞台に立っているキャストも多い。特にウォーバックス邸の英国人執事ドレークを演じる鹿志村篤臣と、17管区ウォード警部補およびバート・ヒーリー(第二幕)を演じる矢部貴将は、ともに出演19年目だ。

今年はそこへ、2006年アニー役だった服部杏奈が、ルースター(青柳塁斗)の恋人・リリー役として『アニー』の世界に戻って来た。鹿志村・矢部とは13年の時を経て共演となる。上演34年目の『アニー』ならではの奇跡だ。

かつての悪だくみされる側から、今回は悪だくみする側にまわった服部。猫背で「ダハハハハ~」と粗野に笑い、お金にがめつい。お金に関する計画はリリーが考案しているらしく、ルースターに何かと指示している。アニーが大富豪ウォーバックスの養子になりそうだと知ると、「ズルイ!」と、ゴキブリをひっくり返したようにジタバタする。その野太い歌唱力で、ふてぶてしさをよりいっそう強調してみせる。日本テレビの番組「東京暇人」にて、すっかり筋肉芸がおなじみになった青柳塁斗が演じるハニガンの弟・ルースターは、今年もイケメンの仮面を破り捨てて大いに笑わせる。2017年からルースターを演じてきた青柳は、貫禄が身についた服部に嬉しそうに尻に敷かれている。このバカップルにハニガンが加わった三悪で歌う「Easy Street」は、くるくると回転するリリーのダンスに引っ張られ、大迫力だ。

「Easy Street」

「Easy Street」

■2019年の個性あふれる子どもたち

最初、アニーと孤児たちはニューヨーク市立孤児院で暮らしている。アニーだけは両親がまだ生きていて、いつか自分を引き取りに来ると信じているが、他の子どもたちは自分たちが両親を亡くした孤児であることをしっかり自覚している。とはいえ、最年少のモリー(三浦あかり)は寂しくてたまらない。パパとママがいなくなる夢を見ては、泣いてしまうのだ。そんなモリーにせがまれ、アニーが両親からの手紙を読もうとするとき、皆が「ハッ」とする。もう飽き飽きしているのだ。

それでも、アニーが理想の家族を思い描く「Maybe」を歌うと、失った家族を思い出しているかのような表情で、静かに聴き入る。壁にもたれかかったダフィ(山口紗來)の遠い目。ダフィはこれまで、頼れる一番上のお姉さんというイメージだったが、彼女も寂しさを抱えたひとりの子どもなのだとわかる。ケイト(塩原くらら)は、何かとハニガンに言い返す好戦的なモリーに「こらっ」「こっちへおいで」とこっそり叱り、ハニガンの命令にはビクッと身体を震わせる。

個性あふれる子どもたち

個性あふれる子どもたち

テシー(舟久保美咲希)は、モリーが洗濯かごに入れられて見えなくなってしまうと身体をよじって笑う。これまで気弱なイメージだったテシーだが、ハニガンに命令されたドレス作りには、床をペシペシ叩いて密かな抵抗を見せる。ペパー(古矢茉那)はベッドからぴょーんと飛び降りるなど跳躍力が魅力。すぐにジュライにつっかかるペパーの態度は、愛情の裏返しだろうか。メガネが特徴的なジュライ(梁 世姫)も、キビキビした口調で強気に言い返す。散歩シーンではさりげなく体操しており、歌声のハリがまたすごい。これまでのジュライ像(おっとりしている読書家)を覆していて痛快だ。この孤児たちが束になったときの騒々しさは尋常でない。アニーがウォーバックスの養子になりそうだ、と聞いたときの孤児たちの、うるっさいこと!! ハニガンじゃなくとも、「うるさーーーーい!!」と叫び出しそうなリアリティだ。

「It's A Hard-Knock Life」

「It's A Hard-Knock Life」

■アンサンブルにもご注目を

前述のとおり、鹿志村篤臣と矢部貴将は、ともに出演19年目だ。ほか、4年目を迎える谷本充弘、2010年タップキッズ・アンサンブルとしては3年目の神谷玲花、2年目の伊藤広祥・岩﨑ルリ子・川井美奈子、今年からのニューフェイスは後藤光葵、笹岡征矢、木村つかさだ。

ビッグナンバー「N.Y.C.」では、未来のスター役のソロを、初出演の木村がつとめる。今年は未来のスターがアニーと踊る、幻想的なシーンが印象に残った。この「N.Y.C.」にはダンスキッズ(天野竜人、大川正翔、小泉夕桜、土井祐杏貴、長岩萌那、増田心春)も華をそえ、数々の人物が行き交うタイムズスクエアのきらめきを表現する。

一方で、アニーが孤児院を脱走した際に行きつく「フーバービル」(リンゴ売り:阿部裕)や、アニーたちが食べている「どろどろスープ」など、大恐慌時代の貧しさも描かれる。この両輪が、『アニー』の世界を深く描いているのだ。演出の山田ほか、クリエイティブ・スタッフ(音楽監督:佐橋俊彦、振付・ステージング:広崎うらん、美術:二村周作、照明:高見和義、音響:山本浩一、衣裳:朝月真次郎、指揮:福田光太郎)も2017年より続投し、盤石かつテンポの良いステージを支えている。余談だが、「フーバービル」でアニーがもらう謎の食べ物、今年はかなり美味しいようで、アニーは「Hooverville(We'd Like to Thank You, Herbert Hoover)」の曲になっても手放さず、バクバクとむさぼっていた。

「Hooverville(We'd Like to Thank You, Herbert Hoover)」

「Hooverville(We'd Like to Thank You, Herbert Hoover)」

ゲネプロ終了後、大富豪ウォーバックス役の藤本隆宏、ハニガン役の早見優、アニー役の岡菜々子(おかななこ/チーム・バケツ)・山﨑玲奈(やまさきれな/チーム・モップ)による会見が劇場ロビーで行われた。

2人のアニーは記者から「仲良し?」と質問されると、「言われてみるとわかんないけど……」「そういうことにしとこッ」と、全く飾らない。そんな2人を藤本は「2人ともすごく自由。形ではなく心で演じている」、早見も「2人ともすごく上手だから、キュンキュンきて、気づいたら泣いちゃってる」と絶賛した。藤本が「早見さん、自分の出番の前に泣いちゃって」と稽古の裏話を披露したが、アニー2人は、岡「稽古になると怖くなる」、山﨑「普段はすごく優しいのに、稽古になるとガラッと変わってハニガンになる」とのこと。「すっかりハニガンが降りてきている」と語る早見は、怖がられていることに「嬉しい」と余裕の微笑みを見せていた。

左から早見優、岡菜々子、山﨑玲奈、藤本隆宏

左から早見優、岡菜々子、山﨑玲奈、藤本隆宏

以下、会見でのコメントを下記に紹介する。

◆アニー役(チーム・バケツ):岡菜々子

お稽古があっという間で本番と思うとお腹が痛くなるし、人がいっぱい動くシーンとか、舞台稽古でセットが沢山入ってきたときは、大変だなあと思ったけど、チームバケツとモップのみんなが楽しくお話をしてくれて緊張がほぐれるので、最後まで頑張りたいと思います。同じアニー役の山﨑玲奈ちゃんとは、周りからはすごく仲良いねと言われます! ゴールデンウィークはなくなっちゃうけど、家でゴロゴロしているより舞台をやっていた方が楽しいかなと思います!自分が出ているところも見て欲しいけど、みんなの個性も出ているので、そこにも注目して欲しいです。

◆アニー役(チーム・モップ):山﨑玲奈

初めての主演のミュージカルなので、頑張ってお客様達に自分のアニーを伝えられるように頑張ります。キャストのみんなの動きに合わせて、自分の段取りをおうのが難しかったですが、流れでやってみると楽しくて、すごくワクワクしています。最後にみんなで出るクリスマスのシーンが素敵なので、そこを見て欲しいなと思います。早見さんは、休み時間とか普段は優しいのにお稽古に入るとガラッと変わりすぎて、アレ?っとなっちゃいますけど、ハニガンにちゃんとなれていてすごいなと思います。ゴールデンウィークというより今の季節がわからなくなるくらい集中しているので、疲れは溜まっているかもしれないけど、家にいるよりみんなでワイワイやっていたほうが、絶対楽しいなと思います(笑)。

◆ウォーバックス役:藤本隆宏

私は3年目ではありますが、3年目といっても新しい演出もたくさんあって、全く違う作品になっていますし、アニー2人の歌声が素晴らしく、とても素直に芝居をするので、今からすごく楽しみにしています。アニー役の2人は、形の演技をせず心で演じているところと、サンディに大変な思いもしていたようですが、ちゃんとコミュニケーションをとっていたので、素晴らしいなと思いました。二人で励ましあっているところが、微笑ましくて、本当に仲がいいなと思います。サンディが変わったことも見所の一つかな。そして本当のブロードウェイで観ているかのような、早見さんのセクシーさとキュートさにも注目してほしいです。実は早見さん、ご自身が出ないシーンの稽古を傍でご覧になってたんですが、泣いていらっしゃって、涙を拭いながらご自身の出演シーンのお稽古に出られていました(笑)。ストーリーの素晴らしさと楽曲の素晴らしさ、そして頑張っている子供たちの姿が、こんなに長年続く作品のポイントかと思います。

◆ハニガン役:早見優

初めてアニーに参加させていただきましたが、幕が開くことにすっごく楽しみな気持ちです。1ヶ月みなさんとお稽古をさせていただいて、本当に楽しかったので、早くお客様にも楽しんでいただけたらと思います。意地悪な役は初めてで、話し方など、演出家の方に色々アドバイスをいただき、今はすっかりハニガンが降りてきていて普段からいじわるになっています(笑)。心苦しさなどはなく、役としてはすごく楽しいです。アニーとウォーバックスの2人の歌を聴いているとキュンキュンしますし、感動して涙が出るくらい入り込んでしまいますね。お客様には、子供たちや、アニーを筆頭に強く生きていく女性の姿、そして素晴らしい楽曲などワクワクするものばかりなので、そこをぜひ楽しんでいただけたらと思います。

左から早見優、岡菜々子、山﨑玲奈、藤本隆宏(オフィシャル写真)

左から早見優、岡菜々子、山﨑玲奈、藤本隆宏(オフィシャル写真)

なお、このレポートは第一幕まで。写真を見てのとおり、「アニーの髪の毛がモジャモジャしていない」ことにお気づきだろう。あのおなじみのヘアスタイルは、第二幕から。どのタイミングかは見てのお楽しみだが、当時大人気だった子役シャーリー・テンプルの髪型、という流行を取り入れている。このほかにも『アニー』には1933年の世俗が反映されており、ウォーバックスの電話の相手バーナード・バルークも、アニーがウォーバックスに提案されたニューヨーク散策コースも、すべて実在する。その他、細かい人物設定や、物の名称、セリフ、時代背景など、もっと追ってみたいと思うかもしれない。そんな時には、当連載の「アニー用語辞典 <前編>&<後編>」をご覧いただければ幸いである。また、ミュージカル『アニー』に関して、もっと深く知りたい方も、下記連載記事をご参照されたい。

取材・文=ヨコウチ会長
舞台写真撮影=安藤光夫
 

「第73回トニー賞授賞式」WOWOWが生中継、ミュージカル『ハデスタウン』が最多13部門14ノミネート

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WOWOWでは2019年も、演劇、ミュージカル界における世界最高峰の「トニー賞」の授賞式を生中継する。トニー賞とは、過去1年間の該当期間にニューヨークのブロードウェイで上演された演劇、ミュージカル作品を対象に贈られる賞で、アメリカ演劇界で最も権威のある賞とされている。

「第73回トニー賞」のノミネーションは、2019年4月30日(火)日本時間の21時30分過ぎ(現地8時30分過ぎ)、ブランドン・ビクター・ディクソンとビビ・ニューワースによって発表された。

★最多ノミネートは『ハデスタウン』

ギリシャ神話のオルフェウスとエウリディケの物語を現代化し、フォークオペラとして綴ったカントリーミュージシャン、アナイス・ミッチェルのコンセプトアルバムから発展したミュージカル『ハデスタウン』が圧倒的な強さを見せミュージカル作品賞を含む13部門14ノミネート。演出は2017年のトニー賞で最多12部門にノミネートされた『ナターシャ、ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』のレイチェル・チャヴキン。ちなみに「生中継!第73回トニー賞授賞式」のナビゲーター井上芳雄は今年1月にこの『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』の日本版で主演を務めた。

★80年代の大ヒット映画のミュージカル化がノミネート―『トッツィー』『ビートルジュース』

ダスティン・ホフマン主演の1982年の同名コメディ映画に基づき現代風にアレンジした『トッツィー』がミュージカル作品賞など11ノミネート。また、ティム・バートン監督、マイケル・キートン主演の1988年公開、同名ホラー・コメディ映画をミュージカル化した『ビートルジュース』がミュージカル作品賞など8部門ノミネート。

『トッツィー』  ©Getty Images

『トッツィー』  ©Getty Images

『ビートルジュース』  ©Getty Images

『ビートルジュース』  ©Getty Images

★演劇主演男優賞にアダム・ドライヴァーとブライアン・クライストンがノミネート

『スター・ウォーズ」のアダム・ドライヴァーが80年代のニューヨーク、ダウンタウンを舞台にした演劇リバイバル作品賞にもノミネートされた『BURN THIS 焼却処分』で、『ブレイキング・バッド』のブライアン・クライストンは鬼才イヴォ・ヴァン・ホーヴェ演出の『ネットワーク』でニュースキャスターを演じ演劇主演男優賞にノミネートされた。

アダム・ドライヴァー  ©Getty Images

アダム・ドライヴァー  ©Getty Images

★2度目の受賞なるか!?ミュージカル主演女優賞にケリー・オハラ、演劇主演女優賞にアネット・ベニングがノミネート

2015年に渡辺謙と共演した『王様と私』でミュージカル主演女優賞を初受賞したケリー・オハラがミュージカル・リバイバル作品賞にもノミネートされている『キス・ミー・ケイト』でノミネート。2度目の受賞に期待がかかる。演劇主演女優賞にはベテラン女優のアネット・ベニングが演劇リバイバル作品賞にもノミネートされている『みんな我が子』でノミネート。

ケリー・オハラ  ©Getty Images

ケリー・オハラ  ©Getty Images

★「007」シリーズのサム・メンデス作品が演劇部門で最多ノミネート

『アメリカン・ビューティー』でアカデミー賞の監督賞を受賞し『007 スカイフォール』など映画監督としても知られるサム・メンデスが北アイルランド問題を描いた『ザ・フェリーマン』が作品賞など演劇部門最多の9部門にノミネート。

なお、注目の授賞式は、6月10日(日本時間)、ニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールにて行われる。授賞式当日の舞台上では、豪華スターの競演による圧巻のパフォーマンスが展開され、授賞式自体がクオリティーの高いショーとなっている。日本のスタジオからは、ミュージカル界のトップスター井上芳雄がナビゲート。さらにスペシャル・ゲストとして『Endless SHOCK』でミュージカルの単独主演最多記録1700回公演を達成し、自らも演出を手がける堂本光一の出演が決定している。

<主な注目作品のノミネーション>

ミュージカル部門

●『ハデスタウン』:13部門/14ノミネート
ミュージカル作品賞・主演女優賞・助演男優賞(2)・助演女優賞・演出賞・脚本賞・装置デザイン賞・衣装デザイン賞・照明デザイン賞・音響デザイン賞・オリジナル楽曲賞・振付賞・オーケストラ編曲賞

●『エイント・トゥー・プラウド』:11部門/12ノミネート
ミュージカル作品賞・主演男優賞・助演男優賞(2)・演出賞・脚本賞・装置デザイン賞・衣装デザイン賞・照明デザイン賞・音響デザイン賞・振付賞・オーケストラ編曲賞

●『トッツィー』:10部門/11ノミネート
ミュージカル作品賞・主演男優賞・助演男優賞・助演女優賞(2)・演出賞・脚本賞・衣装デザイン賞・オリジナル楽曲賞・振付賞・オーケストラ編曲賞

演劇部門

●『ザ・フェリーマン』:9ノミネート
演劇作品賞・主演男優賞・主演女優賞・助演女優賞・演出賞・装置デザイン賞・衣装デザイン賞・照明デザイン賞・音響デザイン賞

●『アラバマ物語』: 9ノミネート
演劇主演男優賞・助演男優賞・助演女優賞・演出賞・装置デザイン賞・衣装デザイン賞・照明デザイン賞・音響デザイン賞・オリジナル楽曲賞

トニー賞2019ノミネーション一覧(公式は、https://www.tonyawards.com/nominees/
 
<ミュージカル部門>
 
■ミュージカル作品賞
『エイント・トゥー・プラウド』
『ビートルジュース』
『ハデスタウン』
『ザ・プロム』
『トッツィー』
 
■ミュージカルリバイバル作品賞
『キス・ミー・ケイト』
『オクラホマ!』
 
■ミュージカル主演男優賞
ブルックス・アシュマンスカス(『ザ・プロム』)
デリック・バスキン(『エイント・トゥー・プラウド』)
アレックス・ブライトマン(『ビートルジュース』)
デイモン・ドーノ(『オクラホマ!』)
サンティーノ・フォンタナ(『トッツィー』)
 
■ミュージカル主演女優賞
ステファ二ー・J・ブロック(『ザ・シェール・ショー』)
ケイトリン・キナナン(『ザ・プロム』)
ベル・リーヴェル(『ザ・プロム』)
エヴァ・ノブルザダ(『ハデスタウン』)
ケリー・オハラ(『キス・ミー・ケイト』)
 
■ミュージカル助演男優賞
アンドレ・デ・シールズ(『ハデスタウン』)
アンディ・グロテルーション(『トッツィー』)
パトリック・ペイジ(『ハデスタウン』)
ジェレミー・ポープ(『エイント・トゥー・プラウド』)
イフライム・サイクス(『エイント・トゥー・プラウド』)
 
■ミュージカル助演女優賞
リリー・クーパー(『トッツィー』)
アンバー・グレイ(『ハデスタウン』)
サラ・スタイルズ(『トッツィー』)
アリ・ストローカー(『オクラホマ!』)
メアリー・テスタ(『オクラホマ!』)
 
■ミュージカル演出賞
レイチェル・チャフキン(『ハデスタウン』)
スコット・エリス(『トッツィー』)
ダニエル・フィッシュ(『オクラホマ!』)
デス・マカナフ(『エイント・トゥー・プラウド』)
ケイシー・ニコロウ(『ザ・プロム』)
 
■ミュージカル脚本賞
ドミニク・モリッソー(『エイント・トゥー・プラウド』)
スコット・ブラウン、アンソニー・キング(『ビートルジュース』)
アナイス・ミッチェル(『ハデスタウン』)
ボブ・マーティン、チャド・ベグリン(『ザ・プロム』)
ロバート・ホーン(『トッツィー』)
 
■ミュージカル装置デザイン賞
ロバート・ブリル、ピーター・ニグリーニ(『エイント・トゥー・プラウド』)
ピーター・イングランド(『キング・コング』)
レイチェル・ホーク(『ハデスタウン』)
ローラ・ジェリネック(『オクラホマ!』)
デヴィッド・コリンズ(『ビートルジュース』)
 
■ミュージカル衣装デザイン賞
マイケル・クラス(『ハデスタウン』)
ウィリアム・アイヴィ・ロング(『ビートルジュース』)
ウィリアム・アイヴィ・ロング(『トッツィー』)
ボブ・マッキー(『ザ・シェール・ショー』)
ポール・タズウェル(『エイント・トゥー・プラウド』)
 
■ミュージカル照明デザイン賞
ケヴィン・アダムズ(『ザ・シェール・ショー』)
ハウエル・ビンクリー(『エイント・トゥー・プラウド』)
ブラッドリー・キング(『ハデスタウン』)
ピーター・マムフォード(『キング・コング』)
ケネス・ポズナー、ピーター・ニグリーニ(『ビートルジュース』)
 
■ミュージカル音響デザイン賞
ピーター・ハイレンスキ(『ビートルジュース』)
ピーター・ハイレンスキ(『キング・コング』)
スティーヴ・キャニオン・ケネディ(『エイント・トゥー・プラウド』)
ドリュー・レヴィ(『オクラホマ!』)
ネヴィン・スタインバーグ、ジェシカ・パズ(『ハデスタウン』)
 
<演劇部門>
 
■演劇作品賞
『クワイヤ・ボーイ』
『ザ・フェリーマン』
『ゲイリー:ア・シークエル・トゥ・タイタス・アンドロニカス』
『インク』
『ホワット・ザ・コンスティテューション・ミーンズ・トゥ・ミー』
 
■演劇リバイバル作品賞
『みんな我が子』
『真夜中のパーティー』
『BURN THIS 焼却処分』
『トーチソング』
『ザ・ウェイヴァリー・ギャラリー』
 
■演劇主演男優賞
ジェレミー・ポープ(『クワイヤ・ボーイ』)
パディ・コンシダイン(『ザ・フェリーマン』)
ジェフ・ダニエルズ(『アラバマ物語』)
アダム・ドライヴァー(『BURN THIS 焼却処分』)
ブライアン・クランストン(『ネットワーク』)
 
■演劇主演女優賞
エレイン・メイ(『ザ・ウェイヴァリー・ギャラリー』)
ローリー・メトカーフ(『ヒラリー・アンド・クリントン』)
アネット・べニング(『みんな我が子』)
ハイジ・シュレック(『ホワット・ザ・コンスティテューション・ミーンズ・トゥ・ミー』)
ジャネット・マクティア(『ベルナール/ハムレット』)
 
■演劇助演男優賞
ブランドン・ウラノヴィッツ(『BURN THIS 焼却処分』)
バーティ・カーヴェル(『インク』)
ベンジャミン・ウォーカー(『みんな我が子』)
ロビン・デ・ヘスース(『真夜中のパーティー』)
ギデオン・グリック(『アラバマ物語』)
 
■演劇助演女優賞
フィオヌラ・フラナガン(『ザ・フェリーマン』)
シーリア・キーナン・ボルジャー(『アラバマ物語』)
ルース・ウィルソン(『リア王』)
クリスティン・ニールセン(『ゲイリー:ア・シークエル・トゥ・タイタス・アンドロニカス』)
ジュリー・ホワイト(『ゲイリー:ア・シークエル・トゥ・タイタス・アンドロニカス』)
 
■演劇演出賞
ルパート・グールド(『インク』)
サム・メンデス(『ザ・フェリーマン』)
ジョージ・C・ウルフ(『ゲイリー:ア・シークエル・トゥ・タイタス・アンドロニカス』)
イヴォ・ヴァン・ホーヴェ(『ネットワーク』)
バートレット・シャー(『アラバマ物語』)
 
■演劇装置デザイン賞
ミリアム・ビューサー(『アラバマ物語』)
バニー・クリスティー(『インク』)
ロブ・ハウエル(『ザ・フェリーマン』)
サント・ロカスト(『ゲイリー:ア・シークエル・トゥ・タイタス・アンドロニカス』)
ヤン・ファーシュウェイフェルド(『ネットワーク』)
 
■演劇衣装デザイン賞
ロブ・ハウエル(『ザ・フェリーマン』)
トニ=レスリー・ジェームズ(『ベルナール/ハムレット』)
クリント・ラモス(『トーチソング』)
アン・ロス(『ゲイリー:ア・シークエル・トゥ・タイタス・アンドロニカス』)
アン・ロス(『アラバマ物語』)
 
■演劇照明デザイン賞
ニール・オースティン(『インク』)
ジュールス・フィッシャー + ペギー・アイゼンハワー(『ゲイリー:ア・シークエル・トゥ・タイタス・アンドロニカス』)
ピーター・マムフォード(『ザ・フェリーマン』)
ジェニファー・ティプトン(『アラバマ物語』)
ヤン・ファーシュウェイフェルド、タル・ヤーデン(『ネットワーク)
 
■演劇音響デザイン賞
アダム・コーク(『インク』)
スコット・レーラー(『アラバマ物語』)
フィッツ・パットン(『クワイヤ・ボーイ』)
ニック・パウエル(『ザ・フェリーマン』)
エリック・スレイヒム(『ネットワーク』)
 
<ミュージカル・演劇 共通部門>
 
■オリジナル楽曲賞
作詞作曲:ジョー・アイコニス(『ビー・モア・チル』)
作詞作曲:エディ・パーフェクト(『ビートルジュース』)
作詞作曲:アナイス・ミッチェル(『ハデスタウン』
作詞:チャド・べグリン、作曲:マシュー・スクラー(『ザ・プロム』)
作曲:アダム・ゲッテル(『アラバマ物語』)
作詞作曲:デヴィッド・ヤズベック(『トッツィー』)
 
■振付賞
カミール・A・ブラウン(『クワイヤ・ボーイ』)
ウォーレン・カーライル(『キス・ミー・ケイト』)
デニス・ジョーンズ(『トッツィー』)
デヴィッド・ニューマン(『ハデスタウン』)
セルジオ・トルヒーヨ(『エイント・トゥー・プラウド』)
 
■オーケストラ編曲賞
マイケル・チャオニー、トッド・シッカフース(『ハデスタウン』)
サイモン・ヘイル(『トッツィー』)
ラリー・ホックマン(『キス・ミー・ケイト』)
ダニエル・クルーガー(『オクラホマ!』)
ハロルド・ウィーラー(『エイント・トゥー・プラウド』)
 
<事前発表>
 
■功労賞
ローズマリー・ハリス
テレンス・マクナリー
ハロルド・ホイーラー
 
■特別賞
マリン・メージー
ソニー・ティルダース&クリーチャー・テクノロジー・カンパニー
ジェイソン・マイケル・ウェッブ
 
■地方劇場賞
シアターワークス・シリコンバレー
 
■イザベル・スティーヴンソン賞
ジュディス・ライト
 
■名誉賞
ブロードウェイ・インスピレーショナル・ボイス- マイケル・マッケルロイ(創設者)
ピーター・エンティン
ニューヨーク市消防局 第54消火班/第4はしご車班/第9大隊 ※ブロードウェイが所轄の消防署
ジョゼフ・ブレイクリー・フォーブス

 
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